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1990年10月10日(水)

【熊大迷宮:王家の紋章部隊】
「俺は天才だー、覚悟はいいか」
「良いよー」
 天才が出現し、発した言葉に右田 良子が返事をする。熊大迷宮地下2階。本日罠解除士の四谷 謙詞が罠のかかった扉の罠解除に成功したので、黒髪てへろく部隊から聞いていた天才が出現する部屋に来ることができた。隊長の川口 耕輔がカエルの彫像を動かし、天才を出現させたのである。
「では行きますか」
 判 祐市が軽く呟いて、戦士3人で天才との戦いを開始する。話に聞いていた通り、天才は非常に動きが素早く、攻撃も的確である。開始からしばらくして川口はかなりのダメージを受けた。
「川口くん。一旦回復してきて大丈夫よ」
 右田がこう叫んだので、川口は一旦下がって佐々木 雅美に回復を依頼する。
「強いですか」
「強いね。じゃあ行ってくる」
 回復中の川口に藤原 静音が声をかけ、それに応えた川口は回復が終わり、再び天才との戦いに向かっていく。この後、判も一度佐々木のもとに回復に戻り、回復後、天才に向かうところで右田が天才にとどめを刺した。
「はあ、聞いていた通り強いわね」
 四谷と入れ替わりに部隊に戻ってきた右田は再度回復をしてもらっている川口をみて感嘆の言葉を漏らす。
「雅美、お願い」
 川口の回復が終わったタイミングで、右田が佐々木に声をかけたが、佐々木は何を言われたのかわからない。
「雅美!回復!」
「あ、ごめんなさい」
 しばらく右田に回復を行なったことがなかったので、右田に回復を行うことが頭から抜け落ちていた佐々木であった。

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