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2004年6月19日(土)

【道:前田 法重・中島 一州・原田 公司・大塚 仁・中尾 智史・本田 仁】
「何かプロ野球が大変みたいですね」
「連日ニュースで流れてるよな」
 最近の話題を口にした原田 公司の言葉を聞いて、前田 法重が少し真剣なトーンで返事を返した。ここは居酒屋『道』。本日もたくさんの客で店内は大賑わいである。前田と付き添いのメンバーたちもいつものように宴会を開始して、盛り上がっている最中である。今話題になっているのはプロ野球のチームである近鉄とオリックスが合併構想を検討しているということだ。今までも球団の名称が変わるということは何度か起きており、それにより拠点地域が変わるということも起こっている。なので、球団の売却等であれば、ここまで話題になることはない。今回の問題点は近鉄とオリックスが合併するということだ。このことによってリーグ6チームの状況が崩れてパリーグが5チームになってしまうのである。そして先日パリーグの理事会なるものが開かれて、この合併案は賛同されたのである。
「新規でチームって作れるますかね」
「というか合併チーム超強くない?」
 減ったチーム数を元に戻すには新しく球団を作るしかなく、その可否について中尾 智史が口にし、それを聞いて中島 一州が自身の感想を述べる。もしリーグが6チームと決まっているのであれば、1チーム補充しないとリーグ戦自体が行えない。もちろんパリーグ5チームで運営ができるのであればそれは何も問題はない。また、純粋に近鉄とオリックスで1チームを作るということは、1軍選手の数が倍になるということであり、そこからより良い選手を選抜すれば、かなりの戦力を持ったチームが出来上がってしまうのだ。
「まあ俺は広島ファンだからとりあえず関係ないけどね」
「でも今後何があるかわからないですよ」
 セリーグの広島ファンである前田が軽く発言した言葉を聞いて、本田 仁は今後の混乱を推測して、セリーグを巻き込んだ球界編成が起きる可能性を否定しなかったのである。

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