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2004年3月19日(金)

【熊大第7迷宮:黒髪てへトリオ部隊】
「さて、今日も罠解除できました」
「大塚ご苦労。じゃあ原田よろしく」
「アイアイサー」
 ボス部屋の扉に掛かっている罠の解除に成功した大塚 仁の報告の言葉を聞いて、前田 法重は原田 公司に扉を開けるように指示をした。ここは熊大第7迷宮。黒髪てへトリオ部隊は本日も迷宮を訪れ、現在地下7階のボス部屋の扉の前にいる。そして原田が扉を蹴破り、全員で部屋の中へと入って行った。部屋の奥にはいつものようにボスが存在しており、今回のボスは全身が青色の巨人である。パッと見、非常に強そうであるが、こればかりは戦ってみないとわからない。
「良し,原田、中尾、行くぞ。魔法よろしく」
 こう叫んだ前田が巨人に向かっていったので、原田と中尾もそれに続く。
「無効」
「メテオバースト」
 巨人と戦士の戦闘が始まる前に中島 一州の無効と本田 仁のメテオバーストの呪文が詠唱される。無効の呪文は必要ないかもしれないが、変な呪文やスキルを使われるのを未然に防ぐものである。メテオバーストの呪文は巨人に直撃しているが、どれくらいのダメージを与えることができているのかは非常に判断が難しい。この後は中島は天罰、本田はメテオバーストを連打し、戦士3人を援護する。
「原田、大丈夫か」
「大丈夫っすけど、力は強いっすね」
 巨人の攻撃をボコボコに喰らっている原田に前田が声をかけ、それに対して原田は状況を説明する。巨人の攻撃は見た目とは裏腹にスピードが非常に早く、一見ダメージは軽そうであるが、実際に喰らってみるとズッシリとした重みを感じるのである。もちろん原田は喰らう人なので、喰らってもそうそうやられることはないが、重い攻撃を喰らい続けるのはあまりいい気分はしないのである。
「グルルルルルルルルルルッル」
 かなりのダメージを喰らっているはずの巨人は突然大きな声で奇声を発し、何やら体中から発光している。何か変身でもしそうな雰囲気であり、戦士3人は固唾を飲んで様子を見守っていた。だが光はだんだん収束し、巨人はそのまま倒れ去った。
「あれ、終わりました?物質回収します」
 戦闘が終わったようなので、大塚が物質回収に向かい、戦士3人は何か納得いかない表情で中島の場所に移動する。この後は大塚の回収と、戦士3人の回復が終わるのを待って、本日の探索を終えることにした。

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