2004年5月1日（土）

【道：前田　法重・中島　一州・原田　公司・大塚　仁・中尾　智史・本田　仁】
「5連休だねえ」
「別に俺は連休いらないですけどね」
　いつものようにすでに大量のアルコールを体に流し込んでいる中島　一州が漏らした言葉に、同じく大量に飲んでいる前田　法重が返事を返した。ここは居酒屋『道』。本日もたくさんの客が訪れている。前田と幹部たちもいつものように宴会を開始し、いつものようにありえない量のアルコールを消費している。昨日は平日だったので普通に探索を行った黒髪てへトリオ部隊であるが、本日から5日までは土日祝が続いて5連休となる。ゴールデンウィークなどというものは、あらかじめ予定を立て、何をするかをきちんと決めている者にとっては楽しみな連休であり、普段のストレスを思いっきり発散し、ゴールデンウィーク明けの仕事等につなげることができる。ただ、別に予定がないものにとっては単なる連休であり、何をするかを考えるのだけでも鬱陶しいのである。一応中島と原田　公司、大塚　仁は子供を連れて実家に帰る予定を立てているが、自分も奥さんも実家が熊本である本田　仁と中尾　智史は別にこのタイミングで実家に帰る必要もないので、特に予定は何もない状況だ。また、前田は妻の前田　雅美がこの『道』を営業しており、ゴールデンウィーク中も店は開けるので、一緒にどこかに旅行に行くこともできないのである。
「雅美さんは店があるので無理ですけど、前田さんだけでも綺羅ちゃん連れて実家に帰ったりすればいいんじゃないですか？」
「いや、遠慮しとく」
　里帰りについて本田が提案をしたが、前田はそれを軽く拒否した。ちなみに前田家は長女の綺羅が今年4歳であり、現在雅美のお腹の中に子供がおり、今年中には生まれる予定である。
「じゃあ連休中は道三昧ですかね。お供しますよ」
　昼間の予定は未定であるが、夜はおそらく『道』で飲むことはほぼ確なので、本田が自分も付き合うことを口にし、目の前のジョッキを一気に開けた。ちなみに本田家にはまだ子供がいないが、現在妻の芳江のお腹の中に子供がおり、今年生まれる予定となっている。