2004年3月27日(土)
【道:前村 亮二・飯島 桜・島田 笠音・宮本 紳・太田 香澄・大河原 美沙】
「それでは島田さん結婚おめでとう。そして今までお世話になりました。カンパーイ」
「カンパーイ」
元気な前村 亮二の乾杯の発声の後で、参加メンバー全員の乾杯の声が店内に響いた。ここは居酒屋『道』。本日もたくさんの客で店内は盛り上がった雰囲気である。先日島田 笠音から結婚と引退の話を聞いたやっぱ冒険者好きやねん部隊のメンバー達は、急遽本日『道』を予約して送別会を開催したのである。急に引退を決めた自分に対して、部隊のメンバーは多少なりとも不満を持つのではないかと考えていた島田は、全くそのような気配がないことに安心し、思わず笑みがこぼれている。
「それにしても考えてみたら俺ら結構良い歳だと思うんだけど、他のメンバーは幸せ報告とかないんかいな?俺はないです」
せっかくなので他のメンバーの状況も確認しようとした前村だが、自分はその様な話がないことを先に報告する。そしてその言葉を聞いた他のメンバーは誰も発言することもなく、引きつった表情で顔を左右に振っていた。ちなみにこのメンバーでは前村が31歳で最年長であり、その次が宮本 紳で29歳、今回結婚する島田と飯島 桜、大河原 美沙は同級生で27歳、1番年下が太田 香澄の26歳である。
「皆さん素敵な方なので、素敵な方に出会えると思います」
何か変な雰囲気になったので、島田がフォローを入れる。その言葉を聞いて全員が大きなため息を付いたが、せっかくなのでその言葉を信じることにし、この後も盛大に島田を祝いながら宴会を続けるのであった。ちなみに本日は土曜日なので、いつものメンバーもいつもの場所で宴会を行っている。ここで島田の送別会を行っているのはわかっていたので、順番に1名ずつ挨拶に来て、島田を祝福したようであった。
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