1989年12月9日(土)

【三井グリーンランド:林 真一郎・森 瑠美・四谷 謙詞・真田 美和】
「さて、着いたよーって寝てるし」
 愛車のカローラⅡを『三井グリーンランド』の駐車場に停めた林 真一郎は助手席でシートベルを外そうとしている森 瑠美を見た後、後部座席で眠っている四谷 謙詞と真田 美和に呼びかける。昨日の鍛錬の後、真田が遊園地に行きたいと言ったので、本日は罠解除士5名で遊園地に行こうと言うことになり、林が車を持っていたので林の運転で『三井グリーンランド』に来たのである。熊本で遊園地といえば『三井グリーンランド』か『ひのくにランド』であるが、多数決で本日は『三井グリーンランド』になった。
「それにしても富田君どうしたのかしら」
 車から降りて入場門に向かいながら森がこう口にする。本日9時に熊大赤門前集合だったのだが、9時半になっても姿を見せなかったのである。
「何か急用かなんかできたんですかね。まあ月曜日に聞いてみましょう」
 四谷は軽くこのように返したが、森は富田がどこかでのたれ死んでいるんではないかという可能性まで否定できずに心配をした。
「まあ、心配しても仕方ないので今日はみんなで楽しみましょう」
 明るい笑顔で森はそう言い、4人は入場チケットを購入し、園内へと入っていった。

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