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後輩のハンバーグからスパゲッティの法則を学んだ

 職場のデスクで昼食をしていると、隣のデスクから、バキッッ!と鈍い音が聞こえてきた。
隣のデスクの後輩は驚きの表情で、弁当箱を見つめている。
目線の先には美味しそうなハンバーグと3本に折れたお箸。そして後輩はこう呟いた。
「スパゲッティの法則か!」

スパゲッティの端と端を持って折り曲げると2個の断片にはならず、ほとんどの割合で3個以上の断片に割れるらしい。2006年のイグノーベル賞を受賞した実験内容(ref.1)。
 スパゲッティが両端から均等に曲がっているとき、最も湾曲している中心付近で折れ、そのたわみによって生じた屈曲波により棒がさらに折れる、という原理らしい(ref.2)。

1. https://improbable.com/ig/ig-pastwinners.html#ig2006
2. https://www.axismag.jp/posts/2018/08/99107.html (AXIS webmagagine)

ということは彼のお箸にはスパゲッティと同様の現象が起きていたのだろうか?
写真をよくみてみると、確かに一つ目の断片は最も湾曲するであろうお箸のちょうど半分で折れているように見える。
ではなぜ屈曲波が発生したのだろうか?いや、発生していたとしても、箸が折れるほどの応力となるのだろうか?
 その原因はおそらく彼のハンバーグにあると考えられる。絶妙な硬さのハンバーグに箸が固定されていることで、屈曲波がいい感じに反射し、跳ね返ってきた波が干渉することで強めの応力になった。お箸が細くなっている側で折れているのも納得がいく。Q.E.D. 証明終了。
(あくまでも個人的でテキトーな推測です。)

屈曲波の干渉イメージ

後輩に余っていた割り箸を渡して、私は昼食を再開する。

おい、後輩よ!君のハンバーグはどれだけ硬いんだよ。

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