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アモキサン難民

うつの患者さん、すごく多いですね。お年よりにも沢山います。
お年寄りが若きし頃にうつ発症して、その頃処方されて服薬していた薬って大体決まっていて、処方も効けば変更なくずーっと服薬してる方がほとんど。
なので、何十年服薬した薬が今更販売中止になればパニックですよ。

アモキサン販売中止のお知らせ
(以下ファイザーHPより)

“この度、弊社が販売する医療用医薬品「アモキサンカプセル」及び「アモキサン細粒」(以 下、本製品)におきまして、発がん性のリスクがあるとされるニトロソアミン類を含有して いることが判明致しました。ニトロソアミン類とは、大気、水、食品等の環境 中に も微 量含まれる化合物の総称ですが、長期間にわたり継続して摂取することにより 、が ん発 症リスクが増加するおそ れが あり ます 。
そのため弊社としましては処方薬の切り替え期間をおいた後、本製品を 2023 年 2 月 に出荷停止とすることと致しました。それに伴い、本製品を服用されている患 者さ んに おかれましては、今後、受診されている医療機関において他剤での治療等へ切り替えてい ただくこととなります。
皆様に多大なご迷惑をお掛け致しますことを、深くお詫び申し上げます。”

これが2022年に発表され、中止。アモキサンがすごく効いていた患者さん、処方している医師には大パニックの出来事でした。

しかし、30年近く精神科医やっててこれで癌になったヒトなんて(気づかずいたかもしれないけど)聞いたことないよ…

アモキサンは、ノルアドレナリン系の気持ちをとっても明るく元気にしてくれる薬で、合う人にはものすごく人気の薬でした。

アモキサンがなくなったあと… アモキサン難民が多数出ました。

アモキサンはノルアドレナリン系のアゲアゲの抗うつ薬です。アモキサンの代わりにうっかりノルアドレナリン系じゃないものを出された患者さんが、苦しい一年だった…、何も出来なかった…
と言っていました。
今抗うつ薬の主流は、セロトニン系と言われるもの、もしくはセロトニン+ノルアドレナリン系のものになります。

アモキサンの代わりになるのはセロトニン+ノルアドレナリン系の薬で、トレドミン、サインバルタ、イフェクサーの3種類があります。
一種類ずつ試して、イフェクサー服薬でみるみる回復して感謝されました。とても嬉しかったです。

戦争や物価高でも急に薬が処方されなくなる昨今。少しずつでもためて、古い方から服薬しましょう。


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