僕の東大受験~数学編②~

今回は数学編②です。②にしてまだ高1の冬休みなんですよね。
なるべく雑談減らして、勉強法と参考書レビューメインで行きたいと思います。では。

冬休みですが僕の学校には「英語合宿」的なものが存在しました。効率でありながら一応英語が売りの学校だったんで。
簡単に言うと二泊三日、英語だけで過ごそう、みたいな感じです。で、その時に僕らの数狂度合いは加速したんですよね。くじ引き(?)で偶然にも活動班と就寝班で僕は、超数強ことYK君と同じ班になりました。当然ですが、英語合宿なんかにはなりませんでした。完全に数学合宿でしたね。

同じ班ではなかったのですがW君も含めて他にも数人僕の部屋に呼んで夜通し数学をやり、昼間の授業や活動では寝る、という今思い返すとなかなかやばいことをしていました。

この時に数オリの過去問をいっぱい解いた記憶があります。また、YK君がここで「同値変形」という概念を教えてくれたのが深く印象に残ってます。

東大志望の方々は大丈夫でしょうか??
同値変形という言葉にピンと来ていますか???

その時まで同値変形を知らなかった僕が偉そうなことは言えませんが同値変形については早めに知って意識する必要があると思います。

とにもかくにも夜通し数学(と僕は物理)をやったことで、僕はますます勉強にはまっていきました。特にYK君が同値変形について教えてくれたのは数学への興味を加速させてくれたと思います。
確か河野玄人さんの動画だったと思いますが、軌跡と領域の話に絡めて同値変形を学びました。今思うとあれってものすごく大切ですね。

こちらの動画です。気になる方は是非見てみて下さい。
少なくとも同値変形自体を知らなかった人が得るものはあると思います。

また、同値変形にピンと来てない東大志望の人は是非、後ほど紹介する「数学を決める論証力」をやるか、東進の青木先生の「数学の真髄」を受講することをお勧めします。

戻します。この英語合宿で僕たちに新しい仲間ができました。YJ君とS君です。YJ君は後に東大特進にともに通う仲間になります。S君はこの英語合宿を機に一気に数学徒への階段を駆けあがった人です。

そうそう、前回から友達の紹介をしてばっかりかもしれませんが、非進学校から東大を目指す場合は仲間の存在は必要不可欠だと思います。

絶対に勉強にはまる人が学年に一人はいるはずなので、孤独に勉強してる人は仲間を探すことをお勧めします。

まぁとにもかくにも仲間が増えて僕はますます勉強を進めるわけです。数学に関しては冬休みで数列をやりつつベクトル当たりの復習をしてたと思います。もちろん赤チャートを使って。

これに加えてこの頃からYouTube上の問題を解くようになりました。きっかけは多分年越し勉強会だと思います。
年越し勉強会とはその名の通り年越し、で皆が紅白やガキ使を見ている間にひたすら勉強をすることです。
LINEのビデオ通話をつなげながらやってました。

今考えると高一からこんなことをやっていたのはなかなかだと思いますが。そのメンバーはYK君を始め、英語合宿で一緒に勉強したメンバーですね。いわゆる「数学研究会」のメンバーです。

この時みんなで競うように解いていったのがYouTube上の整数問題です。鈴木貫太郎さんを始めとしたさまざまな教育系のYouTuberの方々が挙げていた整数問題を、サムネから面白そうなのを見つけて、ひたすら解く、っていうのをやっていました。

今思うとこれは整数問題への土台をはおろか完成形まで作り出してくれていたと思います。動画を実際に見るのは長くなるのでしてなかったのですが、みんなで解くスピード勝負をし、解けた人が解説をする、というのを繰り返していましたね。

これは冬休みが明けても続けていました。特に授業中の内職として。世界史の時間とかよくS君と解いてた記憶があります。YouTube上の整数問題は大体解きつくしてた気がします。

また1月にあったことといえば数オリです。W君と一緒に受けに行って玉砕しに行きましたね。この時僕は整数問題で0の存在を忘れるのですが、実はこれを直後(か直前)のセンター同日で同じようにやらかすんですよね。これ以来整数といえば0、が僕の頭に深く刻まれました。

この時期は微積分にも入って少しずつ進めていた記憶があります。数ⅡBの微積分はあまり理系は重要じゃない、と聞いてたのでそこまで気負わずちゃんと公式は覚えて、例題の難問以外が確実に解けるようにしよう、くらいでしたね。

実際そうだと思います。というか、数Ⅲの微積でどっちみちちゃんとやるからあまり関係ないって感じでしたね。

まぁこうして1月、2月とひたすら先取りをすることを目標に進んでいくんですよね。

特に1月末は、学校が受験のために休みになるときに、いつものメンバーで始発の時間からボウリングに行って、そのあとひたすら勉強をする、など相変わらず勉強ばかりの楽しい日々を送っていました。

この日常が一変するのが、そう新型コロナです。

と、その前に東大受験生にはイベントがあります。東大同日模試です。僕はW君と同じ会場で、高1から受けてました。YK君も受けていましたが、別の会場でしたね。
そしてこの結果が僕の勉強へのモチベをあげるのですが、これは理科編がふさわしいと思います。

まぁ同日までに数ⅡBを終えることが目標だった僕はなんとかそれをクリアして同日模試に臨んだわけです。

ここから先2020年のネタバレが少し入るので過去問まだやってない、って方は注意してください。

僕の記憶が正しければ、大問1がかなり取り組みやすく、逆に言うとここは取らないと、みたいな感じで45分近くかけて丁寧に記述をした記憶があります。だがそれ以外はほぼ手がつかなかった記憶があります。いかんせんその年の点取りパートは僕の苦手な初等幾何と数Ⅲの微積でしたから。

第4問が大好きな整数問題っぽかったので奮闘したのですが、実際は勉強したばかりの数列でしたし、しかもその年1番の難問だったので(1)だけで詰みましたね。

ただこの時学んだのは、思ったよりも数ⅠAⅡBが入試に出る、ということでしたね。理系はほとんどが数Ⅲだと勘違いしてた僕はこの時、1A2Bもちゃんとやらなきゃなんだなぁ、と実感したのです。

ネタバレ終了。ここで余談を。実は、同日模試は夕方なので学校に行っても間に合うことは間に合うのですが、テスト前で部活もなかった(もしかしたらコロナの影響だったかも)僕は学校を休むことにしたのです。もちろんW君もYK君も一緒に休みました。

次の日僕ら3人は同じクラスだったので担任の先生に呼び出されて怒られましたが、その担任は英語の先生でありながら僕らに影響を受けて鉄壁を買ったという噂があり、かつその噂が本当でもおかしくない感じの人だったので少しも怖くなかったのですが。

これを機に学校を休むことへの罪悪感や抵抗は薄れましたね。

どっちみちコロナの影響で休校期間に入るのですが。
これは大きなチャンスだ、と僕たちは思いました。非進学校に通う僕らからしたら学校がなくなることはむしろ教育格差の是正につながる、と感じていましたからね。実際はやる気のある人だけ伸びる、ってだけだと思いますが。

さぁ休校期間に突入する3月。僕はここから色んな勉強法、参考書を模索していくことになります。

数Ⅲに3月から入るのですがこの時複素数は割とすんなり赤チャートの例題がうまくはまったんですよね。
ちなみにこの時はもう解法暗記神!という考えは消えて、適度に解法を覚えつつ自分の頭で考えることが大切なんだ!という考えに至っていました。

これは高1時の数学の先生に、東大同日の話をしたときの言葉の影響が大きくあります。
「東大とか京大とかくらいの大学になると典型問題だけじゃないからね。解法暗記じゃ限界が来るんだよ」的な感じだったと思います。
元々学校の先生をあまり信用していない僕でしたが、その数学の先生だけは、僕ら勉強好き勢にちゃんとかまってくれて一緒に数オリの難問を考えてくれたりしてたのもありかなり尊敬、信頼していました。

そんな先生からの言葉でしたから信用できたのだと思います。

とにもかくにも、そうやって赤チャートをようやく正しく使って複素数平面を終えたところで僕はとうとうある事実にたどり着くのです。
「こつこつ同じことをやるのが苦手な僕にチャートは向いていない!」

そうです。これを読んでる人の中に、自分飽き性なんだけどチャート、FocusGold、やってるんだよなぁ、って人がいたら注意が必要です。チャートはその特性上、メインでやるならやっぱりある程度繰り返すことが必要だと、僕は思ってるからです。

その最たる例がYK君とS君です。
YK君は赤チャートをボロボロのボロボロになるまで繰り返してました。もちろんほかの参考書も多少やっていましたが圧倒的に赤チャートメインでした。S君に至っては赤チャート以外の問題集はほとんどやってなかった記憶があります。
この2人に共通することは、数学がものすごくできること、そして「一度何かに熱中するとやめない(やめられない)」

彼らのこの性格が赤チャートの良さを最大限まで引き出したと僕は考えてます。つまり膨大な量の典型問題を例題、練習問題を繰り返して頭に叩き込み、それを演習問題で的確に適用、組み合わせられるようにする。これをこなすにはどうしても1つのことがやり抜ける性格は重要です。

一方そうでない僕はこのまま赤チャートメインにするのはまずいことに気付いたのと、ちょうどある方の存在を知ったので数Ⅲの導入はある方法を使うことにしました。

YouTubeです。コロナの自粛というのもありちょうどその頃、教育系YouTubeが流行っていたのでした。僕はそこで葉一さんの存在を知ったのです。「とある男が授業してみた」で有名な方ですね。
二次曲線に極限、微積の導入は彼の動画を使っていました。

まぁ結果僕には合わなかったんですけどね。そもそも普段から話し言葉を遅く感じてイライラするときもある僕は動画は基本倍速で見るのですが、その倍速ですらしゃべりがゆったりだったのが合わなかった原因だと思います。

結局は導入は赤チャートに任せて、本格的な典型問題の訓練にはあれを使うことにしました。

こちらです。
そう松田先生のtypeシリーズの数Ⅲver.であるtype60です。1A2B の反省を生かして導入を終えてすぐ使い始めました。

松田先生のtype60。その名の通り60問のtype別に典型問題を解説してくれてる参考書です。これが普通の網羅系参考書と違う点は2つあります。

1つ目は典型問題の選び方です。チャートなどよりは明らかに抽象度高めで典型問題が選ばれています。正確に言うと、本当に核になる部分を典型問題として取り上げているのです。

そのおかげで、特に東大などハイレベルな学校を志望している場合は、かなり効率がいいです。

2つ目は解説です。良い意味で行間があります。これは解説を読んで「ワカった気になる」を防止してくれます。東大特進に通ってる人ならわかると思いますが松田先生のキャッチコピーは「ワカるをデキるに」的な感じです。

これをまさしく体現しているのがこのtypeです。数Ⅲはこれとこの続編「最高の演習」がメインだったと思います。

僕はtypeをチャートと同じように使っていましたね。
例題的なのを解いて解法を「理解」して、練習問題的なので定着させる。例題より若干レベルが高いおかげで確実にステップアップが行えたと思います。

とにもかくにも僕はこのtypeを使って数Ⅲを進めていき、5月末くらいまでに典型問題は一通り解けるようにしていました。
ですが同時並行でⅠAⅡB もしっかりやっていました。

ただ今回は長くなってしまったのでこれはまた次に。

次回は少し参考書レビューがメインになると思います。
いつもより雑談は確実に減ると思うので是非読んでみて下さい。

それからコメントも待ってます!読んだ報告だけでも嬉しいです。

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