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心地いい痛み

「これ受けてみたいんだよね」

とゆーちゃんが見せてくれたのは、ノマドニアのSlackで流れていたノマドニアのフォローアップミーティングの告知だった。

「迷わず行動し続けるための目標設定の具体的な方法をレクチャーします」

という一文に目がとまった。ノマドニアに来るまでの自分はあちこち迷ってばかりだった。このノマドニアに来たからと言って今までの自分と完全にさよならできるわけではないだろうし、きっとこの先も迷うことがあるだろう。セミナーは「余計な失敗をせずに最速でノマドになりたい方向け」と銘打っていたけれど、ノマドになるかどうかはまた別として単純にその「ブレない目標設定のコツ」をこれからの私のために知りたくて参加を決めた。

講師は海外ノマドコーチとして活躍中のゆりかさん。
脳は1日35,000~36000回も決断している。ただ、その回数全てで脳を使っているわけではなく、上手にサボっているらしい。
「現状維持を求める」
「自分の見たいものだけを見る」
「不安を回避する」
目標を立てるときに私たちの思考を妨害してくるこれらの感情は脳がサボっている状態であるということを初めて知った。
新しいことにチャレンジしようとするときに、「今のままでも十分だし…」と思ってしまうことは自分の意思が弱いからだと思っていたけれど、脳の働きの一部だったのだと知ると少しだけ自分を責めなくてよくなった気がした。

ワークのひとつとして「白いチームが何回パスを回したか数えてください」と指示されて数分の動画を見た。黒い服と白い服を着た人たちがチームを組んで同じ色のチーム同士でバスケットボールをパスしあうもの。一生懸命に数えて動画を見終わった後に
「ゴリラがいたのに気づきました?」
と問われた。ゴリラ?ゴリラなんかいたか?と思いながら、もう一度動画を見ると、なんで気づかなかったの?と言いたくなるくらいそれはもうばっちりとゴリラが写っていた。真ん中でポーズまでとっている。
私たちの脳は賢くて素直だから「これをして」と指令を出したら、どこまでも忠実にその司令を全うしようとする。忠実になるあまり、見落としているものがたくさんあるのだということを実感した。正しい目標を立てられないと、自分が欲しいと思っている情報も、自分が観たい景色もあのゴリラのように見えなくなってしまう。正しい目標を立てることの大切さを実感した瞬間だった。

知らない間にほかの人の目標を追っていない?
誰の人生を生きてるの?
先が分からなくてもいい。現状の外側に目標を立てるから先が分からないのは当然。
みんなはどうやったかではなく、自分はどうしたいか。

ゆりかさんの言葉は力強くて、優しく受け止めてくれるというわけではなかった。何ならちょっと痛いくらい。でも全然嫌な痛さじゃない。むしろ目が覚めるような感覚だった。
読んでいる人に間違って届いてほしくないのだけれど、私はこの講座がとても有意義なもので、その気持ちを忘れたくなくてnoteを書いている。

今、ゆりかさんの力を借りて新しい世界が少しだけ見え始めた。また目の前が曇る前に教えてもらったコツを使って私が進むべき道を見つけようと思う。

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