専門学校33日目(情報工学)5月29日(水)

2時限~3時限
IT法規 知的財産権管理技能検定3級 公式テキスト改訂14版

今週の月曜日は7限目が中止になったので、水曜日のビジネストレーニングの代わりにIT法規の授業を行いました。

教科書p.18-
特許出願の手続き
これまではどういったものが発明なのか、特許に値するにはどういう条件が満たされるべきかを学んだ。
今日は出願する時にしなければならないことを学びます。

先行技術調査
出願書類作成
原稿確認
出願

出願日から1年6ヵ月経過すると出願内容が公開特許公報に掲載される。
先行特許文献を調べるにあたって、この公報をチェックすることが必要。
出願に当たり明細書には発明の属する技術分野で知識を持った人が発明を実施できる程度に内容を記載する必要がある。
特許掲載公報(特許公報)は特許が取れたということを記載したもの。

発明は自然人しかなれない。法人はなれない。複数名による共同発明者もある、

従業員がした発明で、従業員が職務の範囲内でした発明であり、会社の事業の範囲で行った発明であることが職務発明という。

会社は職務発明の特許権を譲り受ける予約ができる。そして従業員は会社から金銭その他の経済的利益を受けることができる。
発明した人は人間で変わらないが、譲渡は可能であり、特許出願人は会社にできる。

願書、明細書、特許請求の範囲、必要な図面、要約書を特許庁長官に提出する。
明細書には①発明の名称、②図面の簡単な説明、③発明の詳細な説明を記載する。
図面は必要となる場合のみでよい。

国内優先権
すでに出願した発明を基にした発明についても先の出願とひとまとめにして出願できる。
出願に補正して追加したい場合と、ちょっと手を加えただけで新しく出願しようという場合がある。しかし後者は新規性がないため特許を取れない。前者も新規事項を追加することは禁止されている。
先の出願から1年以内なら国内優先権を利用できる。特許権は後の出願から20年有効です。


特許出願後の手続き

特許を出願して、1年6か月後に出願公開がされる。
出願から3年以内に出願審査請求をし、拒絶理由があるかないかでその後の対応が変わる。
拒絶理由がなければ特許査定に入る。拒絶理由通知が来たら、


発明は特許として公開しライセンス料をとっていくか、企業秘密として非公開のままで自分だけで使っていくのか。
第三者による重複研究などを防止するために、出願段階で出願内容を公開する制度がある。

出願審査請求は誰でも(第三者)請求できる。

拒絶理由に納得いかなければ反論(意見書の提出)ができる。新規性や進歩性があると改めて意見をする。出願内容を修正することでも、すなわち手続補正書の提出で拒絶理由が解消することがある。解消されれば権利を認められる。

拒絶理由が解消されないと拒絶査定になる。この場合でも拒絶査定不服審判を請求して争うことができる。
この請求と同時に出願内容を欲精したり出願を分割できる。この心配の結果にも不服があれば東京高等裁判所(知的財産高等裁判所)に拒絶審判の取り消しを求める訴えをすることができる。

査定を受けた後にお金を支払うことで特許を取れる。

最後に問題を解きました。解答だけ載せておきます。
ア) 拒絶審決に対する訴えを提起する。
ア) 不服審判を請求をする。
ウ) 特許出願人は出願公開前であれば出願審査請求を取り下げることができる。
ウ) 特許出願人は、出願審査請求を取り下げることができる。
ア)特許出願人に限り、出願公開の請求をすることができる。
ウ)特許出願の出願日から1年後に、出願公開されることがある。


4時限~6時限
ネットワーク概論 キーワードで学ぶ最新情報トピックス2024
         インターネット検定 .comMaster ADVANCE公式テキスト
         第4版

前回はドメイン名について学びました。属性や地域ごとに特有のドメイン名があったり、ドメイン名の中古市場の存在などがありました。

p.81- 名前解決
IP通信でドメイン名から宛先ホストのIPアドレスを特定する処理を名前解決という。ドメイン名とIPアドレスの対応を分散管理されたデータベースと化し、それが協調動作することで通信の際にDNSサーバを利用して名前解決するDNS(Domain Name System)という仕組みになっている。

ドメインの最上位にあるのがルートドメインで、DNSサーバはルートドメインを起点に目的のドメイン名を管理するDNSサーバを検索する。

②DNSによる名前解決

⑴DNSのクライアントのリゾルバーはIPアドレスの情報を自分が保持していないと、DNSキャッシュサーバにIPアドレスを問いあわせる。
⑵回答できなければ、DNSキャッシュサーバは最上位(ルートサーバ)のDNSサーバに問い合わせる、このような問い合わせからさらに問い合わせをしていくことを反復問い合わせという。
⑶ルートDNSサーバは13組ある。それは問い合わせ内容のTLDを担当するDNSサーバのIPアドレスをDNSキャッシュサーバに回答する。
⑷DNSキャッシュサーバは受け取ったIPアドレスで問い合わせを行う。
⑸問い合わせを受けたサーバは問い合わせ内容のTLD、SLDを担当するサーバのIPアドレスを回答する。
⑹DNSキャッシュサーバは回答のIPアドレスで問い合わせを行う。
⑺サーバから目的のドメイン名のIPアドレスを受け取る。
⑻受け取ったアドレスをクライアントに回答する。

こうしたやり取りの後にクライアントは目的のホストにアクセスできる。ドメイン名からIPアドレスを得ることを正引き(せいひき)といい、IPアドレスからドメイン名を検索することを逆引きという。

権威DNSサーバ(DNSコンテンツサーバ)とDNSキャッシュサーバ(フルサービスリゾルバー)
権威DNSサーバはドメインを管理しており、あるドメインの管理範囲をゾーンという。権威DNSサーバはゾーン情報をもち、管理しているドメインに関する問い合わせに応答する。
DNSキャッシュサーバはクライアントのリゾルバーから問い合わせを受け付け、ほかのDNSサーバに問い合わせを行う役割を担う。同じ問い合わせに対して解決の時間を短縮するために問い合わせ結果を保存する。保存する情報にはTTL(time to live)が
設定されており、これを過ぎると情報は破棄される。保持するのは3600秒くらいだそうです。300秒くらいにしておけば、問い合わせに対してすぐに新しい情報に更新することになる。

スタブリゾルバー
DNSクライアントのこと。リゾルバーはOSの機能の一部として提供されている。問い合わせた結果を保存できるリゾルバーも存在する。この場合もTTLが指定されている。クライアント上の設定ファイルのhostsの中にドメイン名とIPアドレスを記載して起き、それを使って名前解決することもある。hostsファイルはコンテンツを作っている業者などがテストサーバにて動作確認などを行うときにほんとの名前を使うがテストサーバに接続されるようにするときに使われたりする。

リソースレコードDNSサーバが管理する情報は、種類ごとに決められたリソースレコードに登録されている。クライアントは必要なリソースレコードをDNSサーバにリクエストし目的の情報を得る。
SOA(Start of Authority)レコードならドメインに関する情報として、DNSサーバ名、シリアル番号などが登録される。シリアルが20010904なら2001年9月4日に登録されたのだとわかる。
CNAMEレコードにはホスト名の別名(エイリアス)を登録されている。
AレコードはIPv4アドレスを指定する。
AAAAレコードはIPv6アドレスを指定する。

プライマリDNSサーバ、セカンダリDNSサーバ
権威DNSサーバは故障に備えて2台以上設置することが推奨されている。当学校は4台使っている、マスターデータを管理するのがプライマリサーバ、コピーを保持するのがセカンダリサーバ。ゾーン情報ファイルをコピーすることをゾーン転送といい、これにはTCP53番ポートが使われる。

サブドメイン
あるドメインに対して下位のドメインをサブドメインという。sub.example.jpにおけるsubはexample.jpのサブドメイン。

DNSにおけるIPv6対応
IPv4とIPv6が混在しているので4通りの問い合わせが起こりうる。
⑴IPv4通信でAレコードを問い合わせる
⑵IPv4通信でAAAAレコードを問い合わせる
⑶IPv6通信でAレコードを問い合わせる
⑷IPv6通信でAAAAレコードを問い合わせる

③DNSの拡張技術
■DNSプロキシ
家庭用ルータに搭載されている。DNSサーバとホストの間とで名前解決を仲介する機能。

■DNSプリフェッチ
ブラウザに表示されたページ内に含まれるリンク先を事前に名前解決しその情報を保持して、表示速度の高速化を図る技術。
代表的なブラウザにはこの機能が搭載されている。

■ダイナミックDNS
動的に変化するグローバルIPアドレスを適宜DNSサーバに登録する仕組みを提供する。一般家庭などで使うグローバルIPアドレスは変わりうる。

■DNSSEC
DNS応答の正当性を保証するためのDNSのセキュリティ拡張。DNSでは応答の正当性を保証する仕組みが存在しないための対策。

■DoT/DoH
DNSの通信をTLSで暗号化・保護する仕組みがDNS over TLS。
DNS over HTTPSではHTTPSを用いてDNS通信を保護する。
Google Public DNSなどでもDoTやDoHの導入が進んでいる。

④LLMNR
Windows環境では名前解決の手法としてDNSとともに同一リンク内ではLLMNRが用いられている。ネームサーバを必要とせず、ローカルネットワーク内のコンピュータ名の名前解決に使用される機能。IPv4とIPv6に対応している。

教科書(インターネット検定 .comMaster ADVANCE公式テキスト第4版)の始めから、ここまでが中間試験の範囲になります。来週が試験だけど、試験は1時間くらいで4時限~5時限は試験勉強の時間とし、6時限目に試験にします。


メール配信技術
クライアント-サーバ間のメールでは送信にSMTP、受信にPOP3やIMAP4といったプロトコルが使われる。
①メールの送信
メールをサーバ間で配送可能にするMTA(Mail Transfer Agent)を搭載したメール送信サーバがMUA(Mail User Agent)から送られてくるメールの転送を行う。メール送信サーバはSMTPを使用するのでSMTPサーバともいう。SMTPサーバは宛先となるメールアドレスのドメイン名(@の後に続く文字列)をもとに送り先のSMTPサーバを判断する。

■MTA
MTAはMUAから送られてきたメールやほかのメールサーバから転送されてきたメールを受け取ると、宛先ごとに振り分けを行い、MDA(Mail Delivery Agent)が各ユーザ用のメールスプールに書き込む。これをローカル配送という。ほかのホストへメールを転送するのはリモート配送という。MTAソフトウェアにはSendmail、qmail、Postfix、Eximなどがあり、古いものでは40年以上前から使われている。

■SMTPの挙動
TCPによるコネクション型通信(通信の状況を確認しながら通信する)と同じようにコネクションを確立して通信する3ウェイハンドシェイクでやり取りする。


②メールの受信
メールスプールに保存されたメールをサーバ上のメールスプールから取得する。この時サーバとのやり取りはPOP3やIMAP4というプロトコルが使われる。POP3はメールの既読、未読の管理をクライアント側でしか行えないがIMAP4はそれをサーバ側でも行える。現在ではIMAP4のほうが多くなってきている。

■POP3の挙動
これも3ウェイハンドシェイクでコネクション型通信をする。正確にはPOP3Sというセキュリティのかかったバージョンを使う。

③メールと日本語文字コード
当初はASCIIコードを使用していたが文字化けの等の問題があった。今ではSMTPの仕様が拡張されUTF-8などのコードで日本語メールを送受信しても問題が生じない環境が増えている。

④メールへのファイル添付
■MIMEとContent-Type
SMTPで送ることができるのは1行が998バイト以内のテキストデータに制限されている。それで画像データなどのバイナリファイルをそのままの形でメールとして送信することはできない。メールで送信するための規格がMIME(Multiopurpose Internet Mail Extension)である。
メールクライアントはMIME規格に沿ってバイナリファイルをテキストファイルにエンコードし、添付して送信する。エンコードの方式はBase64が主流。
添付したファイルの種類は電子メールのヘッダー、本文のContent-Typeフィールドに記載される。
Content-Typeには、
image/gif、text/css、text/plainなどほかにも多数ある。

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