サッカーアジアカップ イラク戦敗退に思う

サッカーアジアカップ、日本のイラク戦敗戦について書きたい。
個人的にはイラク戦の敗戦をポジティブに考えている。理由は以下の通り。

① 強くなったとはいえ、日本がまだまだ盤石の強さではなかったことがわかった。
② 決勝トーナメントではなく、グループリーグでの敗戦。これが決勝トーナメントだったら、そこで終わってた。

①について、この10連勝期間中、異常とも思える強さだったので、それこそ今ワールドカップやったら優勝ちゃう?みたいに勘違いしていた。しかし強くなったことは事実。攻守ともにレベルアップしたことは間違いない。そうでなければ10試合で約40得点みたいなことは確率的に起きない。そして確率的に考えれば、10試合やったら得点が0~1の試合は何試合かあっておかしくないし、そうすると何試合か負けてもおかしくない。そう考えれば、イラク戦だけ見たら何で負けたんや‼ってなるけど、もう少し長いスパンで考えたら、サッカーだけにこういうこともあるよね、と納得がいく。そもそもワールドカップは2026年。そこまであの10連勝の勢いが続くとも思っていなかったので、早めに負けてよかった。もちろん続けて負けたりはしてほしくないけど。

②について。とりあえずグループリーグで負けても決勝トーナメントに出れればよいのではないか。もちろんよい形で決勝トーナメントに進出したいのかもしれないが、そもそも「よい形で」とはどういう状態なのか?今の日本にどんな課題があるかよくわからないまま勝ち続けて1位でグループリーグを突破するよりは、負けても今の課題が顕在化した方がよいのではないか?さらに顕在化した課題が、今後改善出来たらよいと思う。仮に2位で突破すると、決勝トーナメントは相手も日程も厳しいものになるが、ワールドカップの予行演習と考えれば、余裕のある日程よりもより日本代表を成長させるのではないか?

森保監督や2試合で4失点したザイオン選手、ミーティングで居眠り疑惑の菅原選手など多数が批判にさらされているが、温かく見守れないものか。

経験値の低いザイオン選手起用について批判もあるようだが、今大会でその経験を積み上げていければよい、無失点で行くよりは、今回のような苦い経験を積んだ方が後々プラスになるのでは。個人的にはザイオン選手は世界トップクラスのGKになるポテンシャルがあると思っている。体の大きさ、キック力、スローイング、セービング。今のところ、まだ代表経験が浅いせいか、プレイに迷いや遠慮が見られる。代表経験を積んで、自信をもってプレイできれば、これほど安心感のあるGKはいない。

菅原選手の居眠り疑惑への批判も、「居眠り=気の緩み」ととらえている人が多いが、気が緩んでいなくてもミーティングなどの場で落ちてしまうことはあるので、決めつけは良くないように思う。初めてのアジアカップで夜もろくに寝れず、ミーティングでふと落ちてしまった等という可能性もあるのではないか。

森保監督への批判は、相変わらずだなと思う。ワールドカップ前は、ほとんどの識者が批判していた。ワールドカップでのドイツ、スペイン撃破、直近の10連勝で批判の声は表にはあまり出てこなかったが、そもそも森保監督の戦術に批判的な方が多く、それがベトナム戦の苦戦、イラク戦の敗戦で一気に噴出した。もちろん的を得た批判もあるので一概に批判が悪いとは思わないが、仮に批判が正しいとしても、個人的には温かく見守りたい。なんだかんだで日本代表のベースの実力値はあがっているから。

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