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60代後半重い失語症の夫の日常〜妻のつぶやき5

7月はバタバタした月だった。
そして暑い🥵
夫は少し夏バテ気味で、食欲も落ち、毎日の散歩も休むことが増えてきた。
昨年はどんなに暑くても歩いたのに。
それだけ心臓が弱っているのだと思う。
では、7月にあったことをどうぞ!

①甥っ子の結婚式
もう結婚式に出席することはないと思っていた。
まさか、よばれるなんて!
夫に招待状を見せたが、字が小さすぎる。
紙に書いて見せる。
私が「出る?」と聞くと、
イヤーな顔をしたが、
「仕方ない」みたいなことを言った。

出席するとなったら、服がない!
夫は入院で10キロ痩せ、今は2キロは戻ったが、8キロは痩せたのである。
持ってるスーツ、ズボンがブカブカだ。
お直しか?それとも買う?
いや、買うのはない。
ふと、目についたスーツが。
礼服だ!
これにはアジャスターがついている。
しかも親族だから、着ても変じゃない。
早速、アジャスターをギュッと縮めて、
履かせてみると、何とか着れるではないか!
よし、これでいこう。
ネクタイはグレーのを買ってあげる❤️
靴はちょっとよれてるけど、ある。

次は行き方だ。
結婚式がある街までは車で行くと高速飛ばしても2時間以上かかる。
しかも私はその街に車で行ったことがないのだ。
遠出は夫の担当だったからな。
車の運転に自信がない私は車で行くことを諦め、電車で行くことにした。
お昼の結婚式で、電車で行くと1時間半。
朝はちょっと早いけど、
駅にはお迎えのバスが来ている。
帰りもバスが出るし。
よし、電車にしよう。

ただ、式場に着くと割とすぐに始まるので、
着替える暇はない。
夫は礼服で、私はワンピースを着て電車に乗らなければならない。
周りから見ると、いかにも結婚式に行くんだなとわかる格好で恥ずかしいけど、
仕方ない。
知らんぷりして乗っていくしかない。
おばさん根性で(笑)

そして当日。
無事に電車に乗り、送迎バスにも乗って、式場に着いた。
夫は話しかけられても、何となくうなづいてうまくやっている。
食事も何人かいる高齢者と同じ柔らかめの食事になっていた。
久しぶりの結婚式をすっかり堪能して、
楽しく終わる。

帰りは送迎バスに揺られて駅に着く。
少し歩くと、夫が急に「歩けない」と言う。
ええっー!
どういうこと?
3歩歩いては立ち止まるのである。
次の電車の時間までは30分以上あったので、
とりあえず座れるところまで行って、座る。
少し休んだのがよかったのか、
電車の乗り場まで、休み休みだったが、
何とか行き、帰りの電車に乗れた。
座席に座ると大丈夫のようだ。
そして、1時間半電車に乗り、自分の街に帰ってきた。
でもまた歩けなくなっていた。
先ほどよりも悪い。
かなり痛い様子。
だましだまし少しずつ歩いたが、
とうとう歩けなくなってしまった。

タクシーに乗ることも考えたが、
タクシー乗り場までも遠い。
少し遠いが車を取りに行くことにした。
夫にそこで待つように言い、
ワンピース着て走る走る。
汗だくになりながら車のところまで行き、
夫のいるところまで運転した。
降っていた雨がざんざんぶりになり、
夫も私も濡れまくってしまう。
ようやく夫を家に連れ帰ることができた。

まさか、足が痛くなるとはなあ。
帰りの送迎バスの中で、今回はうまく行ったから、電車の移動は使えるぞ!と思ったのになあ。

実は私のおじさん、おばさんのほとんどが
その街に住んでいて、しかもみんな高齢者。
いつ何があってもおかしくない年齢なのだ。
何かあったら夫も連れて行かなければならないので(1人で家に置いておけない)、電車の移動がうまくいけば電車で行こう!と思ったのに。

夫はたまに足が痛くなる。
よく左腰を押さえていて、常に痛そうにしているのだが、体が固まってしまうと、特に痛くなってしまう。
今回は電車で長く座り、送迎バスでも会場でもほぼ座っていた。
体が固まってしまったのだと思う。

その後は・・・
夫は家の中を歩くのは大丈夫だったが、2日間は散歩に行っても足が痛くて歩けず、少しずつ散歩する距離を伸ばし、よくなるのに1週間以上かかったのである。

やっぱり電車での移動は難しいかな。
車の移動か。
がんばらなくちゃ。

②夫のおばさんが亡くなる
夫ののいとこから電話が来て、おばさんが亡くなったと言う。
夫に「〇〇さんから電話来たよ」と言うと、
わかった様子。
「おばさん亡くなったんだって」と言うと、
「だれ?」と言う。
ふと名前をド忘れして、苗字だけ言うと
「だれよ」と言う。
その時パッと思い出し、「〇〇おばさん」と言うと「そうか」と言う。
短い言葉だと耳で理解できる。

お通夜とお葬式の日にちと時間を日めくりカレンダーに書いて見せるとわかったみたいだった。
後から何度かカレンダーを見て確認していた。

お通夜に行くと夫のいとこたちに声をかけられ、にこやかにうなづく夫。
どう見ても以前と変わらない。
というか、以前よりも笑顔がいい☺️
元々、あまり話さない人だったので、相手も変に思うことがない。

ひとつ心配だったのはお焼香できるのかどうか。
動作を覚えているのだろうか?
一応、私が先にやり、見てもらってやってもらうことにした。
ちらっと隣を見ていると、
お焼香の粉(抹香というのだそう)をつまんだのはいいが、つまんだ粉を抹香の上にまたパラパラとかけていた。
あっ、おしい!
そして拝む。
ちょっと違うけど、まあいいか。

周りのやることを見て行動するのが
得意な夫なので、
そんなに変に思うこともなく、
無事に葬儀を終えることができた。

今後、まだまだ高齢の伯父伯母がたくさんいるので、お葬式がいつあるかわからないが、
何とかなりそうだと思った。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・お読みいただき、ありがとうございました。
暑い夏を何とか乗り切っていきたいです。
8月には子どもたちが帰省するので、
しかも今回は2人揃って来るので、
夫も楽しみにしています。
にぎやかな夏になるといいな。

みなさんも暑さに負けないでくださいね。

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