見出し画像

念願叶う

入院38日目
9:30

「シロイルカさん、おはようございます。」

カーテン越しに男性の声。
あっ、第1主治医の声だ!
カーテンを開けて顔を出す先生。

やっとお会いすることができた。

医「どうですか、調子は?松葉杖での階段の上り下りが、かなり上達したみたいですね。」

私「ありがとうございます。お陰様でなんとか頑張っています。」

医「退院希望みたいだけど、いつがいいですか?週明けなら、月曜日でも、火曜日でもいいですよ。」

私「そうですか。では・・・月曜日の退院でお願いします。ありがとうございます!」

退院許可が下りた瞬間だった。

何かの試験に合格したような、不思議な達成感が湧いていた。

そして、やったーやったー!と心の中で小躍りした。

やっと家に帰れる。
長かったよ、ホントに。
入院した時から季節が変わっているもん。

でも、これですべて終わった訳ではなく、退院しても週1回の整形外科受診と、リハビリに通うことになる。

あとは、自宅での自主トレーニングが大切になる。調子に乗って、また転んだりしてしまわないように、細心の注意を払わなけばならぬのだ。

理学療法士さんから、まだリハビリが不十分のまま退院し、自宅で転倒してまい、再度骨折してしまったケースを聞いてゾッとした。

自宅での松葉杖生活が不安な場合は、無理をせずに入院を継続した方が、毎日リハビリをしっかり実施してもらえるのでいいと思う。


リハビリ30回目
11:00

理学療法士さんに退院日が決まったことを報告する。

今日は1/3荷重から、1/2荷重に増やして訓練を開始する日。

以前やったように、平行棒の中に体重計を2台置き、右足への荷重加減を身体に覚えさせる。

1/2荷重ということは、自分の二本の足で立つことが可能になったということ。それだけでも松葉杖歩行はさらに安定する。


次に、松葉杖を健側の左側だけで使用して歩行する、片松葉杖の練習をしてみましょうと挑戦してみた。

でも、私にはまだ難しかったようだ。腕の筋力が弱いからなのか、右足に荷重し過ぎてしまうため、一旦練習は中止となった。

この片松葉杖は、理学療法士さんの間でも賛否はあるようだ。

別の理学療法士さんに聞いた話では、1/2荷重時の片松葉杖だと、身体がどうしても健側へ大きく傾く。それを継続していると、全体重荷重歩行になった時に、傾く姿勢のクセが出てしまうことがあるそうだ。

今後2/3荷重になった時に、片松葉杖を練習するかは、相談次第なのかもしれない。


入院生活も残り4日。
退院後の自宅での生活のことを考えながら眠りについた。

 













この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?