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和飲通信5月号vol.290


5月のワインスクール&ワインバー営業日⭕️のご案内

 爽やかな五月晴れに、夏の気配を感じるようになりました。お変わりございませんか。私は先日、生まれて初めてコンビニのおにぎりの“具無し”に遭遇しました。『塩むすび』ではなく『炙りたらこ』を買ったのに空っぽだったのです。初めてのことで、またあまりにも可笑しかったので、お知らせのつもりで購入店舗に電話をしました。すぐに責任者の方に取り次いでいただいて、驚くほど丁重にお詫びのお言葉をいただいてしまい、かえって恐縮しました。さらに「工場責任者からも直接謝罪させてください」と言われるので、さすがにそれはお断りしました。
 おにぎりは全部機械の流れ作業で作られているのだと思っていましたが、種類によっては具を手作業で入れる工程があるそうです。そこで入れ忘れが発生するとのこと。具無しは残念ですが、人間味があっておにぎりがより美味しく感じられるようになりました笑

 さて、GW期間中は牡蠣小屋が大忙しでした。いつもはゆったり営業で牡蠣をお待たせすることはないのですが、今回ばかりは急いで開けてもお待たせすることになってしまい、大変失礼いたしました。これからのシーズンは1個50gを超えるような、大きい岩牡蠣が旬を迎えます。すでに島根産と長崎産の岩牡蠣は追加注文をいただくほど美味です。真牡蠣より塩味も牡蠣の味わいも濃いので、白ワインもそれに負けない力強いタイプを選ばないといけません。ジークリストの樽仕込みや、南仏の白ワインとの相性は最高です。ぜひ一度お試しくださいませ。

 ところで、ワインにも円安の影響が大きくのしかかってきました。少し前まで 1,500 円ほどだったワインが、今では2,000円を超えてしまっています。チーズなどの食品はもちろん、グラスやオープナーまで軒並み値上がりで参っています。すでに数年前から燃料代の影響で高騰していたボジョレ・ヌーヴォーに至っては、今のままでは7,000円以上になってしまうかもしれません。もはやヌーヴォーとは言えない価格ですね。そこで今、全国のソムリエ仲間で動き出しているのがチリ産のヌーヴォーです。ご存知の通りチリワインのレベルは高く、コストパフォーマンスに優れています。すでにお付き合いがある【アパルタグア醸造所】の醸造責任者の方と打ち合わせとサンプルテイスティングを重ね、チリらしく濃厚で、かつ、ヌーヴォーのフレッシュ感もお楽しみいただけるチリヌーヴォーを造っていただくことになりました。価格は3,000円前後になる予定です。そういうわけで今年はいつものヌーヴォーに加え、チリからも新酒が届きます。どうぞ楽しみにお待ちくださいませ。それではまた来月。

社長 石橋朋和

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5月11日(土)12日(日)の二日間、トウハンワインBAR&牡蠣小屋ご利用全ての女性のお客様に日頃の感謝の気持ちとしてグラスシャンパン(2,000円)を1杯プレゼント🍾✨ぜひご予約のうえご来店くださいませ。※牡蠣会員様は今からでも牡蠣小屋ご予約可能です🦪👌ご予約、お問い合わせはお電話0942−32−2239 メール✉️wein@touhan.com  LINEで承ります。

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 新緑したたる好季節となってきましたが、お変わりございませんでしょうか。それにしましてもいい季節になりましたね。寒くなく暑くもなく、何をするにもいい季節ではないでしょうか。

 私はこのところ週に三日ほどジョギングをしていますが、防寒着や手袋、レッグウオーマーなどから解放され、軽装で走れるようになりましたので、とてもいい気分です。健康関連の本によれば、高齢者はジョギングよりもウオーキングのほうがいいとのことですが、以前からジョギングをしている私にとりましてはウオーキングでは物足りず、ついつい走ることになってしまいます。走ると言いましても歩くより少し早いくらいのペースで、距離も5キロくらいですので身体にはそれほど負担はかかりません。以前はフルマラソンを完走するためのトレーニングで走っていましたが、現在は体力を維持する目的で走っています。幾つまで走れるか分かりませんが、気力体力の許す限り続けようと思っているこの頃です。

 さて毎度私の昔話で恐縮ですが、先月号の続きをお話しさせて頂きます。大学卒業後、二幸習志野ストアーの青果部門で働いていた私ですが、一年半ほど過ぎ、仕事や人間関係にもようやく慣れてきた頃、父親から突然電話が入りました。それは二幸を退職して義理の叔父が責任者をしているブリヂストン小平生活協同組合に再就職するようにとの連絡でした。あまりにも突然のことでしたので驚きましたが、父親の指示には逆らえませんので二幸を退職させて頂くことになりました。

 ブリヂストン小平生協は東京都小平市にあるブリヂストン東京工場の敷地内にあり、マーケットの運営と工場や社員用食堂の運営などを行っていました。当時、専務理事という立場で取り仕切っていた義理の叔父が、マーケットの管理運営などの勉強なら、自分の所のほうがためになるのではと父親に助言したようで、それを受けての父親からの連絡でした。先月号でも申し上げましたように、その頃久留米では久留米岩田屋がオープンして、地下の食料品売り場の一画を私どもがとうはんフードとして営業していましたので、父親からすれば私が早く仕事を覚えて帰ってきてほしいとの思いがあったようです。それから約2年間、ブリヂストン小平生協のマーケットで研修することになりました。

 マーケットには肉・魚・野菜などの生鮮食料品、酒類や飲料水、お菓子、衣料品、文具、時計眼鏡、雑貨品など多くのお店が出店していて、ブリヂストンの社員さんばかりでなく、近郊の方々も多数買い物に見えていました。その管理運営を生協のマーケット部門が担っており、義理の叔父が統括していましたので、私が研修するにはまさに最適のところだった訳です。

 ところで、ブリヂストン東京工場は久留米工場に次いで二番目の工場として1960年に誕生しました。約17万坪の広大な敷地にタイヤ工場や技術センターがあり、5階建ての社員用アパートや独身寮の他、テニスコートや野球場などの福利厚生施設が完備された素晴らしい工場でした。私の叔父は当初久留米工場の生協で働いていたのですが、東京工場ができるのに合わせてブリヂストン小平生協に転勤することになったそうです。当時の東京工場は久留米から転勤された方々がほとんどでしたので、工場内はもとより、マーケットなどでも久留米弁が普通に話されていました。

 その後全国から新しい社員さん達が入社されたのですが、上司の方々がほとんど久留米弁で話されますので、新人の方々も久留米弁を話さなければいけないような雰囲気があったようです。社員用食堂での宴会などでは決まって「くるめ♪ く~る~め♪ よかね♪」という久留米小唄が歌われていましたので、まるで久留米にいるような感じがしたものです。そのような中で私はマーケット担当として仕事をすることになりました。続きはまた次の機会にお話しさせて頂きます。

石橋広一

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『ワインのお話108』

イタリアとフランスのオレンジワイン

 最近オレンジワインが流行っているようですが、オレンジワインというのをご存じでしょうか。オレンジから造られたワインと思われている方もいらっしゃるかもしれませんので、改めてご説明させて頂きます。

 オレンジワインは白ワインと同じように白ブドウから造られます。白ワインは白ブドウを破砕して、果皮や種子を取り除いた果汁(透明なジュース)だけを発酵させて造りますが、オレンジワインは、原料は同じ白ブドウですが、白ブドウを破砕して、果皮や種子を取り除かず、そのまま発酵させて造ります。白ブドウの果皮には赤い色素が含まれていませんので赤くはならず、黄色系の色素が溶出することでオレンジに近い色合いのワインになるわけです。

 オレンジワインは白ワインのようなアロマティックな香りと赤ワインのような渋みを味わえるということで人気が出たようです。ところで、オレンジワインという呼び名はイギリスのワイン商が作った造語だそうで、オレンジワインの伝統的な産地であるジョージア(グルジア)ではアンバーワインと呼ばれています。

石橋広一


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