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明石市のふるさと納税

2008年5月から始まった「ふるさと納税」。当初はあんまり利用する人はいなかったのだけど、泉佐野と国でモメたあたりから脚光を浴びるようになってきた。
最初はただでさえ忙しい確定申告に「ひと手間加えやがって!!」と、ふるさと納税は大っ嫌いで早く無くなればいいのにと思っていた。そしてふるさと納税は、もっぱら ”する側” の立場でしか見てなかったのだけど。

今回、市の資料でふるさと納税の資料を見つけたので、ちょっと ”される側” からも見てみたい。
この資料は別に議員だから見れるものでもなく、委員会の傍聴すればもらえたりするものらしい。

CMやネット広告のお陰か、全国的にふるさと納税の利用額は増えているので、明石市も例にもれず ”する側” も ”される側” も増えている。
令和4年の数字はまだ ”された側” しか出ていないので、令和3年度の数字で見ていく。

令和3年度の数字では・・・
明石市への寄附 ー 市民の他市への寄附 + 交付税算入額※ = 収支
 494,413千円 ー 845,338千円 + 634,004千円 = 283,079千円

ここから返礼品の経費を引くと・・・
 収支  ー 返礼品経費 = 実質収支(いわゆる明石市に残る金額)283,079千円 ー 225,889千円 = 57,190千円 

※交付税算入額とは、市民が他市へ寄付をした額の3/4が、地方交付税として国から戻される。

今まで申告業務をしていた時は、”する人”ばっかりで”してもらえない”市町村はどうなるのかと思っていたが、交付税算入額で3/4はちゃんと戻ってくる仕組みになっていた。恐らくだけど残りの1/4も、ほかの地方交付金でちゃんとなっているのだろうと思う。そうじゃないと出ていくばっかりの市町村は、財政が立ち行かなくなるからね。

さて、明石市。令和3年度では57,190千円が黒字となっていた。
令和4年度の ”される側” の金額は、2割増の597,881千円ということらしい。そこからどれくらいが残っているのか・・また資料が出次第、確認しようと思う。

これで行くと地方交付税で税額は均されるのであれば、あの忙しい時期にふるさと納税の集計する手間は要るのか?と思わなくもないが、地方の特産品に光を当てるという意味ではいい制度なのかもしれない。
ただ明石の返礼品トップは、パンパースだ。これは明石にP&Gの工場があるかららしいが、特産品かと問われれば微妙。
私のお客さんに返礼品に何をもらったか聞くと、ビールとかyogiboもあったので・・微妙。ただ果物や地酒も多いので、まあ大丈夫か。

それとこの制度は、納税額が多い人ほど恩恵をたくさん受けられるという仕組みになっている。不公平感も無きにしも非ずだが、高額納税者の方は各種助成金の所得制限や配偶者控除を受けられないなど逆の不公平もあるので、これくらいの恩恵も残しておくのも必要か。高額納税者がこぞって日本から出て行かれても困るからね。

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