新卒で発達障害の僕が旅に出るまで④ 地獄の夏期間編

 さて配置転換があり、6月からレストラン勤務になったものの、マルチタスクが出来ないもんだから頭はしょっちゅう沸騰した。
 そんななか、僕がいたレストランの繁忙期は夏場なので、めちゃくちゃに忙しくなりはじめた。

4月 地域おこし協力隊へ
5月 保守
6月 配置転換
7月 地獄の夏期間←今回!
8月 東京にいくかもしれん
9月 運命の感染
10月 焦りと女
11月 いざ札幌へ
12月 危険作業
2023
1月 無能、露わに
2月 無職と旅
3月 夢と生活(現在)
4月 行ってくる

1.ソフトクリーム
2.人には恵まれてるんだよ
3.学びと仕事

1.ソフトクリーム

 夏といえば何思い浮かべるだろうか。海やバーベキューなど色々あると思うが、僕の頭には真っ先にソフトクリームが思い浮かぶ。というのも、このレストランで任せられたソフトクリーム業務が最も僕らしさが出ていたと、自分の中で思っているからだ。
 僕が働いていたレストランは、夏になるとソフトクリームを販売し始める。そこで僕はソフトクリームの管理やら接客を任された。しかし、めちゃめちゃ不器用だしソフトクリームを出すのは案外難しい、そんなわけなのでお客さんに出すソフトクリームの大きさはまばらだ。たまに大ミスしてめちゃくちゃな形のソフトクリームが出来上がることもある。
 さてここから本題だが、めちゃくちゃな形のソフトクリームが出来たら必ず多めにソフトクリームを盛るようにし、お客さんには「現代アートですから」だとか「見た目悪い分多めにしました!」とかいって難を回避していた。この2つのフレーズがあればお客さんは大抵笑って許してくれる。これこそが僕らしさだと思う。
 僕は生き方も手先も不器用だけど性格は別に悪くないと思うし、わりと活発なタイプで社交性も無いわけではないので大抵のミスは僕の性格でカバー出来ている気がする。ミスをしても性格やら表情でカバーする、これが僕らしさだと思っている。

2.人には恵まれいるんだよ
 僕はやたらと人に恵まれていると思う。親にしろ学校の先生にしろやたらと人には恵まれている。勤め先のレストランも例外ではなく、人には恵まれていた。

 季節はすっかり夏になり、気温と比例するようにお客さんが増えていき、お客さんの数と比例するように僕のミスも増えていった。そして次第に感情の制御も効かなくなっていった。
 レストラン勤務中にミスが重なったりお客さんに怒られたりして、ほぼ勝手に外に出ていって小休憩を取ったり、シンプルにキレたりミスをしたり、、という感じに感情を制御出来ない場面が多々あった。それでもうまくやれるようにしてくれた。普通こんなことしたら口もきいてくれなくなると思うが、、、それでもフォローしてもらえはした。当時から人には恵まれていると常々思っていたが、今もその気持ちに変わりはないしむしろその気持ちは強くなった。
 しかし、夏期間が地獄という事実は変わらず、毎日うんざりとした気分で会社に向かっていた。


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