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ソフトバンクG、最終赤字額が縮小

ソフトバンクグループが人工知能を中心とした実業に事業モデルを再転換する。13日発表の2024年3月期の連結決算は連結最終損益が2276億円の赤字と前の期(9701億円の赤字)から赤字幅を縮小した。財務の好転を踏まえ、今期以降は孫正義会長兼社長が掲げる「AI革命」の実現へ攻勢をかける方針とのこと。

要約文

ソフトバンクグループ(SBG)は、AIを中心とした事業に転換する方針を発表しました。2024年3月期の決算で最終赤字は2276億円と、前期の9701億円から大幅に縮小しました。今後は孫正義会長兼社長の「AI革命」を実現するために攻勢をかけます。SBGはAI事業の中核として、保有するアームの半導体設計能力を活用し、AI向け半導体の開発・製造事業に参入する計画です。さらに、データセンターや発電、ロボット事業にも進出し、AI関連事業を本格的に拡大します。これらの投資額は最大で10兆円規模と見込まれ、中東の政府系ファンドなどから資金を調達する予定です。市場の急拡大が見込まれるAI分野へのシフトにより、SBGは新たな経営段階に入ります。

日経新聞の図引用
日経新聞の図引用

英AI新興に投資 1600億円調達

ソフトバンクグループ(SBG)は、英国のAIスタートアップ「ウェイブ・テクノロジーズ」に投資し、同社の約1600億円の資金調達を主導しました。エヌビディアとマイクロソフトも資金提供に参加しています。ウェイブは自動運転技術を開発する企業で、CEOのアレックス・ケンドールはSBGとの連携が使命達成に役立つと述べました。SBGは22年度に投資をほぼ停止していましたが、23年度から再開しています。SBGの松井健太郎氏は、AIがモビリティに革命をもたらし、交通事故を99%減らせると述べています。

ウェイブテクノロジーとは?

Wayve Technologiesは、2017年に設立された英国のAIスタートアップで、自動運転技術を開発しています。この会社は「エンボディードAI」を活用して、環境に適応し学習する自動運転システムを提供しています。この技術は、車両が事前の高精度マップに依存せず、オンボードカメラからのビデオフィードをもとに判断し運転する能力を持っています。

Wayveの技術は、強化学習と模倣学習を組み合わせることで、異なる種類の車両を制御することができます。このアプローチにより、シミュレーションと実世界の運転データから学ぶことができ、車やバンなどの様々な車両を効率的に運転することが可能です。

同社は、OcadoやAsdaなどの大手パートナーと提携し、都市部の配送車両からデータを収集しており、複数の都市で自動運転車を展開することを目指しています。最近の資金調達ラウンドでは、ソフトバンクをはじめとする主要な投資家からの支援を受けており、これにより自動運転分野における革新を進める計画です。

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