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ニセコ人手不足

ニセコへ訪問する外国人観光客が多く、受け入れ体制が十分でないとのこと。問題点やそれを解決するためにどんなことをしているか調べてみる。

なお2022年4月から2023年3月までにニセコを訪れた人の数は約140万人で、そのうち約60万人が外国人となっている。

人手不足でバイト時給高騰!

訪日客の消費がコロナ前の水準を超えた一方で、観光地、特にニセコを含む地方では人手不足が深刻化しています。宿泊業界では必要な人材の20%以上が不足しており、これは観光需要を満たせない潜在的なリスクをもたらしています。企業はこの問題に対処するために、時給を上げるなどの待遇改善を進めています。北海道ニセコ町では、バイトの平均時給が東京を上回る1524円に達しています。このような動きは、観光立国としての日本を支えるために、賃上げや省人化投資などによる人手確保が重要になっています。

カーシェアリング

エアシェアは、北海道ニセコでレンタカーとドライバーをマッチングする新しいサービスを開始しました。このサービスでは、利用者が時間単位で車と運転手を契約でき、1時間あたりの料金は1万円強です。ドライバー登録には第2種運転免許は不要で、エアシェアはこのサービスを通じて観光地や過疎地でのタクシー不足問題に対応し、公共交通の補完を目指しています。

ニセコエリアのホテルや飲食店がこのサービスの代理店として機能し、利用者は車種を選びドライバーを指定することができます。料金はレンタカー提供者と運転手が自由に設定します。現在は実証期間として、運転手は人材派遣会社を通じて登録され、事故時はレンタカー事業者の保険が対応します。

エアシェアはこれまで航空機のシェアリングサービスを提供してきましたが、この陸上輸送サービスは初の試みです。北海道千歳市のマイノリズムと協力しており、ニセコ以外のエリアへの展開も検討中です。ニセコでは冬季のタクシー不足が深刻で、この新サービスが観光客の移動手段として期待されています。

タイミーと連携

北海道のニセコ町と倶知安町は、観光と農業分野での人手不足問題に対処するため、アルバイト仲介アプリ「タイミー」と連携協定を結びました。この協定は、冬季にホテルなどで特に深刻化する人手不足を解消する目的で、地元事業者がタイミーを通じてスポットワーカーを確保できるようにするものです。事業者は必要な労働時間や求めるスキルをアプリに掲載し、働き手は履歴書や面接なしで求人に応募できます。対象となる働き手には札幌圏の住民や地元の高齢者、子育て世代などが含まれます。

ダイナミックプライシング

北海道のスキー場は、訪日客と地元住民向けに異なる料金設定を導入しています。インバウンド(訪日外国人)向けには、例えばイワナイリゾートでは日帰りで200万円のプライベートツアーを提供し、約6時間のパウダースノー体験を提供しています。一方、北海道民向けには、キロロリゾートが「道民割」として最大45%割引の4100円のリフト券を用意するなど、地元リピーターにはより手頃な価格を提供しています。これらの戦略は、観光公害対策としても機能し、オーバーツーリズムを避けつつ、訪問者に対して価格に見合った価値ある体験を提供することが重要とされています。

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