ゆうか

東京出身31歳。 結婚し北海道での不妊治療を経て妊娠。 東京で里帰り出産ののち、現在は…

ゆうか

東京出身31歳。 結婚し北海道での不妊治療を経て妊娠。 東京で里帰り出産ののち、現在は大阪で子育て中(育休中)。 愛する夫と可愛い息子、保護猫2匹と暮らす。 エッセイとして、家族・夫婦・生活・仕事・映画のことを書いています。

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    2年間の妊活〜不妊治療や、妊娠してからのこと

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妊活・不妊治療には“焦る”気持ちが大切だった

先の見えない不妊治療を経験し、やっとのことで妊娠した。妊活~不妊治療~妊娠までの約2年、振り返って大事だったと思うのは“焦る”気持ちだったと思う。 異常はなかった私たち自己流のタイミング法(基礎体温は測らず、アプリで排卵日を予測)で1年半授からず、28歳で初めて不妊治療専門のクリニックに通い始めた。私も夫も、検査の結果は異状なし。お医者さんからは「タイミング法を継続しましょう」と伝えられた。その時にはほかに指導などはなく、ビタミンCとEを処方されたのみだった。異常がなかった

    • 休日にはキノコを干す。

      土曜の10時。息子が午前中のお昼寝を始めたので、料理が嫌いな私が台所に立つ。偏食息子の為に定番の野菜スープをこしらえるため。 にんじん、たまねぎ、きのこを直径7ミリくらいに切り揃え、鍋に入れる。油と塩を振りかけ、しんなりするまで炒めたら、コーン缶と水を加えてグツグツ。途中でコンソメ半分を投入し、火をつけていることを忘れない程度に放っておいて、もう記憶の限界が来たと感じたら火を止める。よく火をつけていることを忘れて他の家事に熱中して、異臭で気づき、水分が干上がった真っ黒な鍋を

      • カルカッタ悪阻

        結婚して1年半「なかなか妊娠しないもんだな」と悶々し、いっそ全部調べてしまえと思い立ち、不妊治療の専門クリニックに通い始めてからまた1年半。私やっと妊娠したようです。今日は「気持ち悪い」以外の悪阻(つわり)の症状について、世間一般の理解を求めたく、いろいろと羅列してみようと思う。 いらっしゃいませ、悪阻さん妊娠が発覚してから、約2週間ほどでやってきた悪阻。「なんだか、いつも食べたいものが食べたくない」「すぐにお腹いっぱいになって気分が良くない」「なんか冷蔵庫の臭いが無理」と

        • 今日も明日も、フランシスに負けてない。

          『フランシス・ハ』、大好きな映画。 自由奔放に生きるフランシスが失敗しては立ち直り、愛し愛され、壊して直して、あっちやこっちをグルグルしながら微かな答えを見つけていく姿が、素直に羨ましい。  儲からないけど好きなことする。  大好きな女友達を恋人みたいに慕う。  まる見えなヤキモチを妬く。  突然街中で走り出して踊り出す。  突然海外に出かける。  空気の読めない発言でその場を凍りつかせる。 そんな風に、その瞬間をめいっぱい自分の思うままに生きられたらいいかも

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          時短社員になり、ライターの勉強をはじめました。

          2017年の8月に北海道に来て以来、一番大きな変化が巻き起こった6月。何が起きたか、何を起こしたか、久しぶりにnoteを書きながら振り返ろうと思う。 時短社員になりました。「会社辞める」「絶対辞める」「今年こそ辞める」と言っていた私。6月から9時~16時の時短社員になった。上司に退職を申し出て、ここまで来るのにおよそ半年。退職を悩んだ期間を入れたらもう1年以上かけたことになる。結局退職はせず、同じ会社でのフルタイム勤務→時短勤務へのシフトチェンジで収まった。 退職を年明け

          時短社員になり、ライターの勉強をはじめました。

          母とパンナコッタ。私とプリン。

          今日は母の日。今年は贈り物を贈ることができなかった。「ゆうかは、母の日に何もしなくていいの?」と言う夫に「6月はお母さんの60歳の誕生日だから、そのプレゼントが本番ってことで、いいの」と言い訳した。 _________ どんどん私は母に似てきた。料理が好きではないところ、床の汚れが気になるところ、あまり社交的ではないところ、平穏を求めるところ、飽き性でなかなか続かないけれど、新しいものが好きなところ。もともと似ていたのかもしれないし、母の影響を受けて、私がそういう人間に育

          母とパンナコッタ。私とプリン。

          "仮設の映画館" 私の想いよ、届け。

          映画館が大変だ、ということは、すぐに想像がつく。こんなに時間があったら、普段なら映画館で映画を観ているはずだ。それが叶わない今、"仮設の映画館"を利用して映画を観た。 __________ TBSラジオ"アフター6ジャンクション"のカルチャートークに『選挙』や『精神』の想田和弘監督がゲスト出演していた。本来であれば5月1日に公開開始するはずだった『精神0(ゼロ)』の紹介のためだった。 監督はラジオの最後に、映画館の現状と、映画が映画館で上映できないとどうなってしまうか切

          "仮設の映画館" 私の想いよ、届け。

          夫と美味しいサンドイッチをテイクアウトした。

          在宅勤務に疲れた、という内容を書いて、すべて消した。どんどんネガティブになってきて、日曜午後のメンタルが崩壊してきそうだったから。 そこで、先日の在宅勤務中の良かった出来事の話。 私の会社は、3月頭から、週に1回くらいのペース回ってくるようなローテーション制の在宅勤務を開始した。結局忙しいことに変わりはないし、できることも限られるし、なんとなく出社している人より楽している引け目的なものも感じて、正直それまでになかったストレスを感じていたりする。 ____________

          夫と美味しいサンドイッチをテイクアウトした。

          ナプキンで羽ばたく女性たちを見て。

          先日、Netflixで配信中の短編ドキュメンタリー『ピリオド 羽ばたく女性たち』(原題:Period. End of Sentence.)を観た。端的に言って素晴らしすぎる以外の何物でもないこの作品を、まさか配信で、誰もが視聴できるこの時代に生きていることに感謝したくなった。 インドの田舎村に機械を導入し安価な生理用ナプキンを製造することで、生理につきまとう悪いイメージを払拭し、女性の経済的自立を促そうと女たちが立ち上がる。(公式サイトより) 作品の中では、「生理って知っ

          ナプキンで羽ばたく女性たちを見て。

          信じられるルールが見つかった、2月最後の金曜日。

          2月、月末の金曜に有給休暇をとった。これは、予定のない休日を"少し"工夫しただけで、マインドフルでピースフルな一日にできた話。 _________ 昨年の10月に「3月までの有休を今すぐ申請せよ」という号令で、適当に申請した有休休暇、すっかり忘れていた。旅行や帰省の予定も入れられないまま、あっという間に前日になった。 怠け者のくせに、日中ダラダラするのが苦手な私。せっかくの平日の休日だから普段の休日にはできないことをやりたい。そこで、叶えたいことをノートに書き出した。

          信じられるルールが見つかった、2月最後の金曜日。

          平穏を求めて、守護神を見つけた。

          今の会社に入社して、ひと通りのことができるようになり、ミスも自分の責任になり始めた頃から、今この瞬間までずっと”平穏”を求めて生きてきた。家に帰れば夫と猫がいるし、お金や食べ物に困ることも無かったけれど、ずっと何かに追われている感覚を、どうやって誤魔化せばいいか試行錯誤の日々だった。そもそも、その感覚をちゃんと”処理”すればいいということにすら最初は気づかず、ずっと仕事の海に浸かりながら息継ぎができず苦しかった。 そんな状況だったからこそ、日常の中の小さなコト・モノが、心や

          平穏を求めて、守護神を見つけた。

          20代最大のトラウマ映画、"LIKE CRAZY"

          尊敬する映画評論家、町山智浩さんの著書に『トラウマ映画館』(2011)『トラウマ恋愛映画入門』(2013)という作品がある。トラウマ映画とは、忘れたくても、忘れられない映画のこと。恐ろしいシーンや、悲しいストーリー、おそらく映画好きなら誰しもが、人生のいくつかのタイミングでその映画に出会ってしまい、ふとした瞬間にフラッシュバックさせながら、どうしても手放すことができずに生きているはず。 私が抱えているトラウマ映画作品は、例えば、『マレーナ』(2000)。 出会ったのは小学

          20代最大のトラウマ映画、"LIKE CRAZY"

          夫ポルノから考えた、夫婦って最高か。

          結婚して2年半、付き合って11年目。毎日夫が愛おしい。夫の一挙一動をずっと見ていたいので、できれば生き霊になって付き纏いたい。一緒にいる間、何気なくぼーっと彼を見ていたら、「これは、一種のポルノかもしれない」と思った。 朝、私がお弁当を詰めていると、絵に描いたように目を擦りながら起き出す。秋にユニクロで買った”くまのプーさん”の、もこもこパジャマを着て。私は悶えながら、これは可愛い顔をつけた大きなクマさんだなぁと思う。自分でこのパジャマ選んでたよなぁ。 私「おはよう」

          夫ポルノから考えた、夫婦って最高か。

          マイナス16度の日曜、殺される前に外に出た。

          日曜の午後、一人。下腹部に鈍痛。やることは確かにあるけど、今それはやりたくない。かといって何をしたいというわけではなく、でもまたベッドに戻って寝るのはもったいない。とりあえずコンシーラーでニキビ跡をボカして、ジーンズを履いてメガネのまま外に出た。日の光を浴びなければ。 綺麗に晴れた空と辺り一面の雪。日光が雪に反射して思わず目を細めた。あまりにも寒く、小走りで最寄駅の一つ隣の駅を目指す。指先が痛い。手袋はネコ達に遊ばれて涎でベトベトなので、家に置いてきてしまった。フカフカに見

          マイナス16度の日曜、殺される前に外に出た。

          週末一人で観たい、ムラムラ俳優。

          夫のことは世界一大好きだけれど、スクリーンの中の誰かにムラムラする事は大いにある。夫が出張で翌日まで帰らない金曜の夜などは、一人レイトショーの作品選定を朝から考えて、少しワクワクムラムラする。ワクムラする。 私は男女問わず大抵のハリウッド俳優は好きだし、国内の俳優も、韓国俳優も、あまりにも演技が下手な人を除けば基本好き。特に好きな俳優は、レオナルド・ディカプリオ、トム・ハーディ、ケイト・ウィンスレット、レイチェル・ワイズ、ウォンビン。イケメンで、目遣いの上手い人が好き。

          週末一人で観たい、ムラムラ俳優。

          自分の不在を妄想して、酔っぱらう。

          『サマーフィーリング』という映画を観た。突然”彼女”を失った青年と、突然”姉”を失った妹の再生の物語。ベルリン、パリ、ニューヨークと舞台を移しながら、数カ月、数年おきの彼らの姿が描かれ、何も起こらない感じが心地よい。 物語中、彼女の"不在"が圧倒的。序盤であっという間に死んでしまうので、彼女の人物像は最後まで曖昧だが、彼女に寄りかかっていた人々の、深い喪失感が様々な形で表れてくる。 深夜に一人で鑑賞しながら、死んだ彼女に自分を投影して、「ある日突然、私が死んだら」と考えた

          自分の不在を妄想して、酔っぱらう。