例の映画で考える映画館でのスタンディングオベーションについて
スタンディングオベーション。昔はスタンディングオペレーションだと勘違いしてたんですけど、正にスタンディングオペレーションだなと感じたのが映画「えんとつ町のプペル」にまつわるエピソード。
自身のオンラインサロンの会員に「スタンディングオベーションを推奨」したとかしないとか。
ちなみに自分は初日の夜に観に行ったんだけど、そんな人はいなかったです。
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ていうか、日本人に映画を観た後にスタンディングオベーションする文化は無いので、そんな事をされたら映画の余韻もブチ壊しになる気もします。
立つ立たないは別にして、ライブや演劇はカーテンコールやアンコール後に拍手はありますが、映画は試写会や舞台挨拶等、出演者やスタッフが登壇する時位じゃないですかね?
スタンディングオベーションじゃないけど、映画で拍手が出たのは何回か経験した事があります。
自分、子供の頃から映画大好きで、気になる映画は大体初日から一週間以内に観るようにしてるんです。大体は初日ですね。
人生初の映画館で拍手は、「スターウォーズ」の三作目「ジェダイの復讐(現タイトル・ジェダイの帰還)」です。
スターウォーズは完全に世代なんで、一作目は今は無き「日劇」でロードショーを観に行きましたし、二作目も日劇でした。
そしてスターウォーズが日本で最高に盛り上がっていた三作目「ジェダイの復讐」初日の上映一回目。
予告が終わり、20世紀FOXのテーマが流れ出したその瞬間に、「おおぉー」と思わず漏れてしまったかのような歓声と共に会場全体が割れんばかりの拍手に包まれたんです。
※もちろん舞台挨拶でも無いですしスタッフや関係者が会場にいるという訳でもありません。
初めての経験だったんだけど、これから始まる映画に興奮してたのもあって自分も一緒になって拍手で本編を迎えました。
でもエンドロールでの拍手はまばらだったと記憶してます。
当時はエンドロール中に席を立つ人が当たり前の時代だし、どこのタイミングで拍手するかも微妙ですしね。
それ以来長らく見てなかったんですけど、エンドロールが終わった後に拍手が出た映画がありました。
「ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝」と、その後の「劇場版ヴァイオレット・エヴァーガーデン」の2作です。
ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝は、京都アニメーションの事件があって2ヶ月もしない時期に公開予定だったのですが、延期にならず予定通り劇場公開された作品です。
外伝のエンドロールが流れ、お亡くなりになられたスタッフの方のお名前が流れて来た時には涙が止まりませんでした。
そして事件の影響と新型コロナウイルスで二度の延期経て公開された劇場版ヴァイオレット・エヴァーガーデン。
事件があった当時に制作していた作品です。
私は犬夜叉の頃からアニメーターの池田昌子さんの描く絵が好きだったのもあって、池田さんのお名前が流れてきた時は本当に「もう池田さんの描く絵には出会えないんだな」という気持ちと共に、作品に関わられた方全てにありがとうございますと心の中でつぶやきました。
そしてエンドロールが終わり、啜り泣くような声と共に自然と拍手が起こりました。本当にパラ、パラ、という感じで、一人から始まって周りが続いていく。まばらですが、作品や作り手に対する敬意が込められた、そういう拍手でした。
長年映画を観てきて、スタンディングオベーションと聞いた時に思い出したのがこの三作です。
この経験があるからこそ言いたい。
拍手やスタンディングオベーションは推奨するものではなく自然に起こるものです。もし、わざとらしい仕込みのような方と同じ時間の回に劇場で観ていたら、きっと余韻どころでは無く作品自体に悪い印象を抱いたかもしれません。
だからそういうのは身内の上映会とかでやって欲しいと切に願うのです。
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