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多忙な社会人が英語学習の時間を作る方法

僕は中卒でレストランで働き出した為、レストランを辞める26歳までは英語とは全く無縁の生活をしていました。

又、学歴が物語っているように特別頭が良かった訳でもありません。

では、何故多くの人が苦労している英語をベースの英語力も無い状況で身につける事が出来たのでしょうか?

理由は、「仕事で毎日使うから」です。これ以外の理由をいくら挙げてみても、最終的にここに行き着きます。


僕は、New YorkでCo-living(シェアハウス)を運営しているCrossoverが本格的にCo-livingのビジネスを始めた時にマネージャーとして渡米して、採用、営業、経理、カスタマーサポートと、ベンチャー企業ならではの幅広さで業務を行なって来ました。

僕が渡米した7年前は、入居者の割合は99%が日本人、残りの1%も日本語が話せる外国人、ウェブサイトも完全に日本語のみで従業員も日本人のみとNew Yorkにも関わらず、英語を一言も話さない日も頻繁にあるような毎日を過ごしていました。

2019年1月現在の入居者比率は完全に逆転して、日本人:20%、外国人:80%と大半が外国人です。自ずと日々の業務の大半も英語となります。




そうなるに至った経緯ですが、僕が渡米して1年程経過した頃から、自分の英語力は棚にあげて、英語でのサービスを開始しよう!という事を言い出して、とりあえず英語で入居者の募集を始めました。

その頃の僕の英語力はというと、英語のメールの問い合わせが来たら、簡単なメールでも返信に30分程かかり、しかも今思うと間違いだらけであったであろうレベルでした。


英語で電話がかかってきても、まず2%位しか聞き取れないし(そもそも相手が英語話しているのかどうかすら分からないレベル)、相手も僕の日本語訛り全開の英語を聞き取れる可能性は限りなく低いので、真っ先に、「Could you please send us an inquiry via website?」
(ウェブサイトから問い合わせしていただけますか?)と伝えて、秒速で切ってました。

上記の英文も、長すぎて覚えられないのでメモに書いて受話器の前に貼り付けて、何度も何度もスムーズに言えるように練習して、何とか相手が理解してくれるかなというレベルでした。


シェアハウスなので、契約書やハウスルールなど、結構な量の書類を英語で作る必要がありましたが、自分一人ではどうする事も出来ませんでした。

そこで、どうしたかというと道で知り合って仲良くなったアメリカ人を家に呼んで、がっつり翻訳を手伝ってもらいました。(お礼は手作りパスタ)


その頃僕は、事務所兼自宅に住んでいたので、昼間は他のスタッフもいた為、勤務が終了した21時頃から夜中まで、2週間程かけて何とか形にしました。

その友達は、もちろん日本語は話せない為、僕の拙い英語を時間をかけて一つ一つ理解してもらって、それをハウスルール風にしてもらいました。


英語で接客をしないといけない時は、真っ先に、「I'm sorry my English is very poor, but I'll do my best」(英語が凄い下手くそで申し訳ないけど、全力を尽くします。)と伝えて、冷や汗をかきながら対応していました。


そんな状態にも関わらず、不思議な事に拙い英語力の事をお客様から指摘された事は一度もありませんでした。寧ろ、ほぼ毎回、「No, your English is good!」と優しい言葉をかけてもらっていました。

ですが、僕にとっては自分の能力不足でお客様に満足していただけない。というのは、何としても避けたい事だったので、とにかく先ずは英語で電話が出来るようになりたい!という思いが、強烈なモチベーションとなり、毎日暇さえあれば、Podcastで英語を聞いたり、海外ドラマをみたり、Ted Talksを聞いたりしていました。勉強の妨げになりそうな物は全て排除して、Facebookのアカウントまで削除しました。

そして、本気で取り組みだしてから数ヶ月で、かなり危なっかしさはあったものの、逃げる事なく約10分程、お客様と初めて英語でちゃんとやり取りをしました。

その日の夜の感動を書き綴ったFacebookの記事はこちら。


もし、僕の英語学習に対するモチベーションが仕事から来る物じゃなかったら、New Yorkにいても挫折していたか、もっとゆっくり、カタツムリのような速度で勉強していたと思います。
(実際に語学留学やワーホリを1年位しても、殆ど身に付ける事なく帰国する人達、結構います。)

そもそも、ちょっと公私混同となりますが、英語で仕事をしてみたい!!という単純な好奇心も、Crossoverで英語のサービスを開始した理由の一つでした。

お陰で今では、プライベートの時間をそこまで割かなくても英語力を伸ばせるようになり、60ページ程のリース契約書を英語から日本語に翻訳したり、英語で現地の人とミーティングをしたり、完全に英語のみの新しいアプリケーションソフトウェアを導入したり等、日本語に近いレベルで英語を仕事に活かす事が出来るようになりました。




今、普通に仕事している日本の方々が、仕事以外の勉強で英語をコツコツ頑張って、実際に使い物になる勉強時間に達する為には、結構途方もない時間がかかります。

というか、余程、自分を律する事が大好きなストイック人間じゃない限り、挫折します。挫折するのが普通で、継続出来る人が普通じゃないと思います。

なので、僕がオススメする方法は、何でも良いから取りあえず英語で仕事を始めてみちゃう。です。

外国人がどんどん増えている今、英語を使う業務が全く無い。という仕事は殆ど無いと思います。それに、今後も労働人口が減り続ける日本では、相対的に外国人労働者も増え続けます。

例えば、、、

・レストランで働いていたら、外国人のお客様に自分からどんどん英語で接客をするようにしたり、英語でのメニューの内容を充実させたり、英語でFacebookやInstagramに投稿して、外国人の集客に繋げたり。

・社内に英語の部署があったら、異動願いを取りあえず出してみたり。

・そんなに今の職場や待遇に満足していなかったら、外資系の会社に転職したり。

・今の仕事で見つける事が出来なかったら、自分の趣味や特技を世界中の人に英語で発信してみたり。


正直、いくらでも方法はあります。


大人になってからの英語の勉強というのは、そこに意義を見いだすのが難しいので、どうしてもモチベーションが続きにくいですし、結局、他の人が関わっていないので、疲れている時とか忙しい時に、よし!やるか! とはなりません。取りあえず、明日やろう。と言うセリフを無限に繰り返すだけです。

ですが、仕事を通す事で人の役に立ったり、チームから必要とされたりすると、よし!もっと頑張ろう!となりますし、嫌だなと思っていた英語の勉強も、やり甲斐が出てくる事によって、少し楽しくなるかも知れません。


そうやって、実際に何かを英語で始めていくと、自分に何が足りないのか?というものがリアルに分かるようになります。

後は、足りない物を補う為に勉強して、それを実際に仕事で使って、の繰り返しです。それを続けていれば、プライベートで英語学習に時間を割かなくても、仕事をしながら英語力を伸ばせるようになり、気がついたらかなりのレベルに達していた。という、理想的な感じで英語を身につける事が出来ると思います。


海外に行くと実感すると思いますが、日本の商品とかサービスのレベルって、本当に凄いです。これ、世界一でしょ! って思うものがたくさんあります。
それに、日本人ってだけで、信頼してもらえます。

そのアドバンテージを最大限に活かして、どんどん英語で仕事をしていってみて下さい。


不特定多数に発信すると、もしかしたら英語間違っているよ。と言われる事があるかも知れませんが、そんな時は、無料で教えてくれてありがとう!と気持ち良く感謝の気持ちを伝えるだけでオッケーです。




【プロフィール】
・小田倉 晃 / Hikaru Odakura
・1985年11月30日生まれ、34歳
・茨城県水戸市出身 → つくば → ニューヨーク → 赤坂(← 今ここ)
・中学校で生徒会長を務めたお陰で推薦で全寮制の日立工業専修学校に入学するも学習の意義を見出せず3ヶ月で中退、親友の家に居候させてもらいながらイタリアンレストランで働きつつお金を貯めて16歳から一人暮らし、1箇所に留まるのが苦手な為、通算10回以上引越ししている引越しのプロ
・20歳で茨城県つくば市にある珈琲哲学つくば大穂店の店長になり閉店ギリギリの状態から5年間かけて月商を倍にし、最優秀社員賞を2年連続で受賞
・今でも尊敬している最初の上司に「10年やってから文句言え」と言われた為、10年同じ飲食店で働いた後、26歳の時にキャリアチェンジを決意。英語力0、人生で初のフライトでニューヨークに渡米し、日系で唯一のシェアハウス運営会社CrossOverのマネージャーとして全業務を担当する
・英語のもつ無限の可能性と美しさに魅了され、取り憑かれたように英語を学習しTOEIC990点を日本帰国後一発で取得(通算では3回目の受験)
・日本帰国後は都内の英語コーチング会社で主に大企業の役員の方を対象にコーチングを行いながらも、CrossOverのSVPとして海外メンバーとのオンラインミーティングのファシリテーターや日本での代理店営業を行う

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