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日弁連勧告書を読み解く(1)・・ざっくり概要

概要

前回

で取り上げた日弁連の勧告書・調査報告書

の中身についてですが、キモのところは、ざっくり

判断として

・「日台複数籍者」は国籍法14条に基づく選択義務を負わないと解すべき

理由は、

・日台間では、そもそも国の示す「重国籍」の要件に当てはまらない。
・仮に義務対象としても可能な選択肢が一つで「選択」が成り立たない。

よって国には、

・日台複数籍者に対して,国籍法14条が規定する国籍選択を求め,義務を課してはならない。
・選択宣言を行わなかったとしても、国籍法上の義務違反に当たらないことを周知徹底しなければならない。

・・と勧告する、と、私は理解しました。

大手マスコミ、マダー?

私の確認した限りネット上のマスコミの報道は、10月3日時点まで、「弁護士ドットコムニュース」だけのようです。これ↓

Yahooや、地方紙のウェブサイトなどもありますが、「弁護士ドットコムニュース」の転載ばかりですね。なぜか大手マスコミは、いまだに沈黙を決め込んでいるようです。勧告書の内容を解読できていないのかもしれませんね。

ただ、「ネットの声」で、反論はどんどん出ているようです。

「一般人の話じゃない、国会議員だから問題にしているんダー」
「論点のすり替えダー」

という理屈が大量に湧き出しているようです。

ちょっと待って、勧告は国会議員の資格を云々しているのではない。この誤解って、「弁護士ドットコムニュース」の記者が最初に変なタイトルつけたからじゃないですかね。転載されるにつれ、どんどん意味合いが変わっていく。

(弁護士ドットコム)あれから5年…蓮舫氏「二重国籍」問題めぐり、日弁連が勧告 「国籍選択もとめるな」
⇒日弁連、蓮舫2重国籍問題に「政府は国籍選択もとめるな!」
⇒日弁連「蓮舫に国籍選択を求めるな」
⇒蓮舫代表代行に日本国籍の選択を求めるな、と日弁連が政府に勧告書を提出したと判明
⇒日弁連が法律違反を推奨する勧告書を政府に提出する

「雑過ぎる伝言ゲーム」ですね、これは。

今回の勧告は「一般人の申し立て」であって、蓮舫さんは基本関係ない。「論点すり替え」と騒いでいる人たちは、まず、勧告書・調査報告書本文に一度でも目を通して、勧告の論点を確認すべきではないですかね?

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