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大切なものを大切に。末永く愛し続けるために

北スペイン、サン・セバスティアンの近くに住む友人のエレナは、夫婦で小さな宿を経営している。
二人は文字通り「朝から晩まで24時間、365日」ずっと一緒に過ごしている。
先日、そんなエレナから地中海の写真と共にメッセージが届いた。
「オラ!元気?私は今、夏休みで10日間、南スペインを旅してるんだ〜」

夏は彼らにとってかき入れ時だ。それなのに10日間も休んで大丈夫なのだろうか。訊いてみると、彼女だけが休みをとり、一人旅をしているとのこと。
久々の休みを満喫している様子とともに、こんなメッセージが返ってきた。

「私たち夫婦はいつも一緒にいるでしょう?だから、たまには離れている時間を作ることが大事なの。少なくとも私にとっては。
一人の時間を過ごすことで、自分自身と対話したり、自分の心身をちゃんとケアすることができる。
そして何より、彼と距離を置き、一人で数日間過ごすことで、どれだけ彼を愛しているか、どれだけ彼との生活が幸せか、再確認できるの」

距離を置いて一人の時間を過ごすと、大事なものが見えてくる

彼女たちは結婚して15年、子どもはおらず、夫婦で宿を始めて8年経つ。しかし、いつ会っても新婚のようにラブラブでとても仲が良い。
よほど相性が良いのかと思っていたが、やはり、工夫と努力の賜物なのだ。

人間の性(さが)として、どんなに愛する大切な存在でも、年がら年中ずっと近い距離で一緒にいると、その大切さや有り難みを忘れてしまう時がある。
そんな時は、あえて少しの期間距離を置いてみる。
一人の時間を過ごしてみる。
それは、末永くその存在を愛し、大事にするために、必要不可欠な習慣なのかもしれない。

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