蘇州夜曲/アン・サリー

蘇州夜曲は、李香蘭(りこうらん)のために1940年に作られた曲ですが、アン・サリーさんが歌ったこのバージョンが、恐らく、少なくとも僕にとっては、一番美しく心に残っています。

聴くたびになぜか懐かしいような日本の情緒と中国の雄大な時間の流れを感じさせてくれ、心が洗われる思いです。

李香蘭という人は、日本人でありながら中国人として戦前の中国と満州国でスターになり、日本の敗戦で軍事裁判にかけられ、まさに映画のような人生を送った人です。
 
80年前に作られたこの歌が、今もこんなに新鮮に心に響くのは、その時代の情緒が美しい日本語に織り込まれたこの歌詞のおかげなのでは?と、長い間海外に住んでいると、本当にそう思うのです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?