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【ココロ】自信をつける - 3. 周囲への言葉を変える

  1. 自信はどこから生まれるのか

  2. 印の位置を決める、言葉を変える

  3. 周囲への言葉を変える

  4. 自信があると何がいいのか

🪷🪷🪷🪷🪷
3.  周囲への言葉を変える

「わたし=できる」の構図を作るため、あなたがあなた自身に向けて発する言葉を変える話を前回しました。
今回は、あなたが周囲の人へ向けて発信する言葉を変える話です。

これも「わたし=できる」を強固なものにするためです。

どんなに自分自身への言葉を変えて「わたし=できる」の構図を作り出し、自信が出てきたぞ!となっても、必ずと言っていいほどそれを阻害する人、その構図を壊そうとする人が現れます。


阻害する人とは誰なのか


それはあなたにとってとても大切な人。とても身近な人。とても権力のある人。
家族(親、兄弟、保護者、祖父母)、友人、先生、コーチ、上司。

大切な人とは、あなたにとって影響力のある人たちのことです。とてもとても強力な味方にもなりますが、驚くほどにあなたの進化を阻害することもあります。

もちろん、心の底からあなたを否定しているわけではなく、本当は応援している人たちです。心の底からあなたのためを思って発している言葉が、あなたに自信を失わせてしまっていることに気づいていないのです。

「これをやってみたい」「これに挑戦したい」と言ったときに
「そんな無理をしなくていいから。」
「大変だからやめておいてほうがいいよ。」
なんてことを言われてことはありませんか?また、
「あなたには無理だよ!」
「何言ってんの?」
「本当にできんの?絶対?」
「途中でやめるに一票!」
といったように「茶化された」経験はありませんか?

中学校の体育の先生たちにフィジカル講座を行ったときのこと。
若い男の先生が、ある運動を上手にできませんでした。その方は、どうして出来ないのだろう、どうしたらできるだろうと考えていました。
すると、別な若い先生が「なんで出来ないんですか?(笑)おかしくないですか?これだけのことですよ。」と笑いながら茶化し始めました。

ある女性が就職するときのこと。
その方は仕事内容も時間もハードな企業で自分の力を試したい、やってみたいという強いチャレンジ精神を持っていました。ところが、その女性の母親からは「どうしてそんなハードなことをわざわざ挑戦するのか?もっとゆっくりのんびりできるところへでいいのに。女性なんだから無茶をする必要なんてないのに。後から辛い思いをするだけなのに。」と言いわれ続けていました。

中学生のスポーツチームへ指導にいた時のこと。
コーチがある選手の動き方について指導をしていました。「そうじゃない」「違う」と何をやってもダメだしばかりです。言い方は優しいのですが、否定ばかりされたその子は途中からやる気をなくし泣き出してしまいました。

大切な存在、近しい存在、力のある存在だからこそ影響力があります。言葉を発した側の気持ちは関係ありません。言われた側はやる気が削がれるのです。


受け入れない選択


その言葉を「受け入れない」という「選択」の自由があります。

先に例で挙げた中学校の先生は、同僚に茶化されようとみんなの前で辱められようと、全く気にしていませんでした。大企業でのチャレンジを希望した女性も希望どおりの企業に就職しました。

中学生の子は大人とは少し違います。動きの指導をされているのに、どうしても「その子自身」が否定された気持ち(わたし=できない)になります。

「言葉“だけ“を受け入れない選択をする」というのは訓練だと私は思います。
なぜなら、言葉“だけ“を受け入れ拒否すればいいのに、その“人“まで否定する気持ちになってしまうからです。“感情“が入ると、なかなか判断出来ないものです。

では、どうするのか?


周囲への言葉を変えよう


あなたと同じように「わたし=できる」という構図を持った人を増やします。

それには「あなた(他・周囲の人)=できる」という構図を作っていきます。

自信がある人が周囲に増えれば、互いに応援しあえる存在になるからです。
例えば、先に挙げた中学生。厳しい指導が嫌になり、やる気がなくなってしまった時に、仲間から「大丈夫、君ならできるよ」と言った言葉を“たくさん“かけてもらえたら「わたし=できない」の構図が構築される可能性が低くなります。

甥っ子姪っ子がまだ小さかった時のこと。ビーチボールでバレーボールのパス遊びをしていました。小さい姪っ子は上手にボールを返すことができず、すぐに落としてしまいます。5つ年上のお兄ちゃん甥っ子がパスが続かないことにイライラし始めました。私は2人両方に、上手にできれば「ナイス!いいね!」と言い、ミスをしても「ナイスファイト!取ろうとしたのはナイスチャンレジ!いいよ!」と言い続けました。
すると、イライラしていた甥っ子が、妹姪っ子がミスをしても「ナイスファイト!」「ナイストライ!」と笑顔で言うように。小さい姪っ子のミスは減りませんでしたが、2人とも最後までとても楽しそうにチャレンジしていました。


他人の「印」を設定する


あなたの頭の中にある定規のようなメモリは、他人に対する評価も入っています。

そしていつの間にかに、
「XXくん=数学が苦手」「〇〇さん=足が速い」
などと印をつけています。そして、その印通りの言葉を相手に発しています。

“印“の位置を変えずに言葉を変えるのは困難です。しかし、その逆は簡単です。
だからまず、印の位置を「できる」に設定します。すでに「できる」に印がついている人に対しても、改めてそこに印を付け直してください。

この時「これまでできた試しがない」など過去のことを考えてはいけません。これから(未来)やるか やらないか、できるようになるか ならないかは、その人次第です。他人であるあなたが決めることではありません


あなたらしい、あなたらしくない、もったいない


「あなた(他人・周囲の人)=できる」を基準に言葉を使います。

【できなかった、うまくできなかった】

▼=今日のXXくん

「あなた(○○さん)らしくない」
 = 本当はできるはずなのに、できないなんてあなたらしくない
例)「あれ?ミスするなんて“らしく“ないね。君だったらできるはずだよ」

「もったいない」
 = 本当はできるはずなのに、ミスしてしまうなんてもったいない!
例)「もったいなかったね。できるはずだよ。」

【チャレンジすらしなかった】

▼=今日のXXくん

「あなた(○○さん)らしくない」
= やればできるはずなのに、やることすら避けてしまうなんて全くあなたらしくない
例)「やらないの?いつもなら挑戦しているだろうに。ちょっと“らしく“ないね。」

「もったいない」
=  やればできるのに、成長のチャンスを逃してしまうなんてもったいない
例)「やらないの?やればできるに、なんかもったいないね。」

【できた】

▼=今日のXXくん

「あなた(○○)さんらしい」
= できることがあなただ。

例)「さすがだね!」「これがあなたよ!」「もっといけるぞ!」


「〇〇さん=できる」構図が出来上がる


目的はあなたの頭の中に「〇〇さん=できる」という構図を作り出すことです。〇〇さんの中に「わたし=できる」作り出すことは目的ではありません。そこを間違えないようにしましょう。

あなたらしい、あなたらしくない、もったいないというたった3つの言葉を使えば使うほど、あなたの頭の中に「〇〇さん(他人・周囲の人)=できる」の位置に印が動き、定着します。

〇〇さんがミスをして落ち込んでいたら「落ち込むなんてらしくないよ!次はできるから!」と自然に言葉が出てくるようになります。そう言った言葉を“たくさん“かけてもらった側は気持ちが楽になり、同じような言葉を使うようになります。

小学生チームへ指導へ行った時のこと。
新チームになったばかりで上級生に気合が入っていました。「僕たちが頑張らなくちゃ。厳しく練習しなくちゃ」という思いからなのか、互いに厳しく指摘し合っていました。「お前、できてないぞ!」「もっと早く走れよ!」そんな言葉が飛びかう練習の空気は最悪です。
そこで私が「お互いに応援しましょう」「走るのが遅い子には“もっと早く走れるよ。頑張って“と大きな声で応援しましょう」と伝えると、みんな一斉に大きな声で互いを応援し始めました。ニコニコ笑顔になる子が増え、その時のパフォーマンスは上がりました。


プラスαの言葉「次、どうする?」


〇〇さんがミスをして落ち込んでいるときに「落ち込むなんてらしくないよ!次はできるよ!」という言葉はとても励ましになります。
そして
「次、(できるようになるために)どうしようか?」
「(できるようになるために)どうしたらいいかな?」
「これから(できるようになるために)何する?」
と声をかけると、○○さんは自然に次を考えるようになります。

「ダメだった」「失敗しちゃった」「どうしよう」と“感情的“になると、視野が狭くなり冷静な判断ができません。思考が停止してしまうのです。そこで「次、どうしたらいいと思う?」と声をかけられると、“感情“が一旦落ち着き冷静な判断ができるようになります。


トレーニングです


「試合中にそんなことできるわけがない」
「大きな損害が出るほどのミスをしておいて、冷静に考えられるわけがない」
と思った方もいるでしょう。

これは「考え方のトレーニング」です。だから普段から意識的に「わたしらしい、わたしらしくない、もったいない」「あなたらしい、あなたらしくない、もったいない」を使い続け「思考の癖」をつけていくトレーニングです。すると、いざという時に前向きな言葉が出て、冷静に考える思考の癖がつきます。感情的になる時間が極端に減るのです。

これまでに「自信を持ちなさい」と言われてすぐにそうはならなかったように、「わたし=できる」「あなた=できる」の構図がすぐに出来上がるわけではありません。言葉を重ねて重ねて作り上げていきます。

筋力は日々のトレーニングで鍛えられます。それと同じように思考の癖、口癖、ココロも日々のトレーニングで鍛えることができます。

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まとめ

以前、中学生向けに「自信を持つ」講座を行った時に、受講者の1人が「自信を持つと友達から嫌われるので、自信を持ちたくありません。」と言いました。おそらくこの子は、自信を持つことと、自慢をすることの違いがわかっていないのだと思います。
本当に自信のある人は、誰かと比較をしたり、自分ができることを自慢したりすることはありません。むしろ、自信のない人こそが他の誰を羨み、陥れようとしたり、蔑んだりします。
自信が持てるようになると、まるで別人になります。自分ではその変化に気づくことがありませんが、周囲は“何かが変わった“と感じるようになります。そして、あなたへの扱いが良い方向へと変わります。次回(最終回)は自信を持つと何が良いのか、何が変わるのかという内容です。

私は、高校では部活に明け暮れていたので全く勉強をしていませんでした。授業は寝るもの。学校は部活のためにあるもの。そんな私が留学することになった時、部活の仲間と家族は「がんばれ〜」と送り出してくれました。30歳の時に勤めていた会社をやめて「独立する!」と言った時、みんな驚くかな〜と思っていたのですが、家族も高校の部活仲間も「がんばれ〜」でした。
「驚かないの?褒めてよ。」
というと、
「あんたこれまでずっと無茶ばかり、想像を超えることばかりしているでしょ。もう何をしても驚かないよ。」と言われました。
これは、今思えば「あなたらしいよ」と言われたのだと思います。
自分の過去を振り返ると、なかなか華々しいな、と自画自賛することがありますが(セルフ・トーク!)、私の場合は周囲の大切な人たちから阻まれることがなかったからだと思います。

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