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じゃあね、と じゃあね、が 輪郭の曖昧な言葉になって 交差点の右と左に 君と僕を引き離していく ちょうど今日と昨日を 引き離していくのと 同じように それから夕暮れが 一瞬だけ静止して 思い出したように遠くから 「また明日ね」と君の声 僕は横断歩道を こっそりと三連符で跳ねた 会えなくなる日を 想像する力なんて 持てずに 持たずに 繰り返していた 名前の無い行為 じぁあね、と じゃあね、は くしゃくしゃになったレシート ポケットの中で忘れられた 鮮明ではない記憶の記録