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ぐりんびー物語+アナスタシアの伝説

ひとりの心に再び灯がともると
もう何も恐れなくて良いよ
そしてもう怖くないよと
空から声が聞こえた
長い長い100年もの洞窟暮らしから
こうして老うさぎの魂は
解放されるのだった


明かり1つなくただ淡々と
じっとりした洞窟で
乾いた岩肌を探しの上に
一人で生きてきた
地下道を掘りながら

100年余りの歳月
それは
1匹の老うさぎアナスタシアに
教えてくれた天の神の光
まさに神のなすそ技
生きとし生かされ
生きる喜びを
好むと好まざると生かされている事は
苦痛の時もあった

しかし感謝してみようとアナスタシアは思った
肩肘はらずに
率直にごめんなさい
そして
ありがとうと言えたらば
その一言で
仲間たちとのどんなに面倒な問題も
解決してしまう妙薬なのだった

夜にはお月様
昼には太陽の光を
トンネルから勇気づけられ
風が愛を運んできてくれたら

さぁ元気を出し
今日に感謝し
明日に希望を持ち
1人の時でも悲しくない

仲間たちと一緒だから
心が通わないなんて嘆かず
いつも神様に愛されていることに
感謝しようと…

もうすぐ100年のうさぎ年を迎える
年老いたうさぎアナスタシアは
大粒の涙を浮かべ
月の祈りを捧げた
ミミちゃんの知っているそれがずっと昔のうさぎアナスタシアの言い伝え
伝説であり
誇りでもあった

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