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もぐら君のお願い 🎄 1.もぐら君がサンタクロースに会った日

毎年冬になると思い出す...

いつも地面の深い穴の中に暮らしている
地ごもりもぐら の もぐもぐ太郎

今年も森のキラキラ
クリスマスがやってくる。

もぐもぐは
うずうずして地ごもり穴に
飛び込んだり
ぽんぽこ池に
自分の姿を映してみたり
お月に
何やらお話しています。

お月様!
僕お願いがあるんだ。
どうしても地面から
お外に出てみたいんだ。

小さな目から大きな涙が
キラキラって輝くと
お月様の中から
とても小さな星を持った妖精サンタ
それから
真っ赤なお洋服を着た
ちびっ子サンタさん
1人2人と森から現れてきました。

真っ赤な
お洋服の妖精サンタ妖精は
テディベアみたいに
ふわふわで
でも針金の骨が
ちょっと
痛そうなモールサンタさんでした。

妖精サンタさんがふぅっと 
魔法の粉をかけたら
モールサンタは
とても大きくなって
ふとっちょになりました。

ふとっちょさん
そして
もぐもぐには
クリスマスのサンタさんのように
見えました。

「もしかして…
サンタさんなの?」

「そうだよ、王様サンタさ。
クリスマスが
やってくるから
もぐらくんのお願いも
一つだけ叶えてあげよう。」


「うれしい
僕うれしいよ。

僕はね…
この地面から出て外の世界

フレッシュな雪の匂い
冷たい風の感覚

気分がすかっとする
モミ木のさわやかな香り

赤い実の美しさ
クリスマスカラーを

この見えない目で
見てみたいんだ…」

「よしわかった。
君を一日だけサンタさん任命してあげよう」

うれしい
うれしいもぐもぐ君
仲間の親戚のハリネズミ達にも
自慢顔

それからいくら考えても
誰も友達はいなかった。



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