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ゲインロス効果と知識大食漢

R.Birdです。
先日、林修さんの”今やる人になる40の習慣”という、前から家にある文庫本を眺めていると目を引かれる内容があった。

普段は隠れている世界に、何かの拍子で穴が開いて突然視野に飛び込んでくる際の衝撃は、理屈を超えたものです。
…(中略)…
こうした、見えない部分が突然見えた際に人の心に与える、きわめて強い影響のことを、僕はピンホール効果と呼んでいます。
(p.197-198)

これは、おそらく心理学でいう”ゲインロス効果”のことだろう。ちょうど最近、目にした内容であった。ゲインロス効果とは、個人従来の印象を裏切るような行動などによってその印象が残り、その人物の評価が変わってしまうという現象の事。簡単に言えば、ギャップ萌えなどの事だ。逆にギャップのせいで評価が落ちる場合も存在する。

-参考例-
●ゲイン効果(プラス方向)
⇒ 顔が怖い人が犬を撫でている姿をみて印象がよくなる

●ロス効果(マイナス方向)
⇒ 見た目がきれいな人だが、持っているカバンの中が汚いのをみて印象が悪くなる

(*ゲインとは利益で評価の上昇を、ロスとは損失のことで評価の下落を指している……とのこと。)


これを読んでいるうちに、なぜだか懐かしいような気分になった。そこで過去の記憶を辿ると、わがTeamチッチャイノのメンバー、知識大食漢こと間抜人の事を思い出したのだ。

彼は無類のアニメ好きであり共に話しているときに彼独自の評価を聞かせてくれるのだが、彼の話し方はよく次の形をとることが多い。

「ここの表現が○○なんですけど、実はそれには××の意味が含まれているんですよ。そこがいいんですよ」

これは、よく考えればゲインロス効果そのものであることに気が付いた。
予想するに彼は最初にアニメを見ている心の状態は不明だが、高い評価をしていないのである。しかし、いろいろな感想や情報を見て回ることで今まで見えていなかった描写が見えるようになる。意味がない、評価が低いと思っていたシーンが、実は深い意味があったというギャップに衝撃を受けて、作品にハマる。もちろん、逆の場合もよくある。「原作のこの描写が良いのに、なんでアニメはこう表現したのか(怒)」なんてことは耳にタコができるくらい聞いた。

結局のところ、彼の感想はこの効果から来る、ギャップの良し悪しを言っているような気がしたのだ。だが大変申し訳ないが彼の感想を聞いても、私はピンとこないことが多い。それは彼が感じた作品やシーンへのギャップに気付いていないが故だと思う。

しかしこのギャップ、共有することはかなり難しいと思う。
そもそもゲインロス効果は、”見えていなかった”ものが”見える”ことによって発生する。
だが、言われてもシーンが思い出せなかったり、そもそもアニメも知らなかったりするにわかな私に詳しい説明しても、そのすべては新しい情報として頭に入ってくるため、ギャップなんて存在しないのである。
ゆえに、熱い感動も私の心へ届いてこないのである。

これは解決する方法には、簡単なものは該当アニメを一通り見ておくことだろうか。もしくは似たような現象を経験していなければ、多少なりわかるかもしれない。だとすると、私が理解できないことが多いという事は、ゲインロス効果的なものを感じ取れたことがないという事にである。それはなんだか悲しい。
ただ、まだ自分の中で納得のいく回答がないので、考えが出てきたらこの記事の続き物として書くこととする。


話を切り替えるが、今回、私はあまり把握していないアニメ感想からのゲインロス効果を感じることは難しいと考えた。
しかし、本来のゲインロス効果はなにも難しくない。実際、本に載っていたピンホール効果の話も、ゲインロス効果の話も、自分の評価をあげるために使えると書いてある。参考を簡単に記載する。

●普段真面目な人が少しだけダメなところを垣間見ることで評価が下がるので、見えないところも気を配る必要がある。
●まずちょっとネガティブな感じから話を入って、途中で好印象なことをすると相手に好印象が残りやすい。

こういった、自分のちょっとした立ち振る舞いが相手からの評価に影響を与えることがゲインロス効果からわかるのである。私もこの効果を有効に使うべく、相手からの見え方を意識しながら生活することを決めるのだ。

R.Bird

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