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母が婚約した

"母が婚約した"と聞いておめでとうと素直に言えなかった。

2年前国外にいた時、母から手紙をもらった。
楽しみのはずの手紙に違和感を感じたのを覚えている。
人間の直感はだいたい当たっている。

そこには"離婚することになりました"と書かれていた。

ほっとした反面、10年以上専業主婦をしキャリアがないままパートを続け育児費用を父からもらっている女がどうやってこれから先、生きていくのだろうと考え込みすぐにテキストをした。

これから先の人生、あなたは扶養に入らずに十分に暮らしていけるのでしょうか。
未来を見据えてからの決断であれば何も言いません、あなたの人生ですから。
ただ一度立ち止まり考え直してください。
とだけ告げた。

返信は"分りました"の一言だった。

小さい頃の母は、頑張ってるお母さんだった。
いつも一生懸命で4人のこどもを休む暇なく育てきた。

今でも覚えている"ねえ、お母さんってお母さんをやめたいときはないの??"と聞いたのを。

年の離れた妹は毎日夜泣きをしお母さんは夜中にミルクをあげ、朝は誰よりも早く起きて朝ごはんを作る。
そんな姿を見て思わず聞いてしまった。

そして母は言った。
あなたたちの幸せが私の幸せなの。と。

その時お母さんって強い、かっこいいと思った。そう思っていた。そう信じていた。

いつの日かお母さんが帰らなくなったあの日までは。

また今度続く書くつもりです~

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