元夫に対して思うこと②(閲覧注意です)

「モノ」である私は、
どんな扱いをされたでしょうか。
私は、まるで便所でした。
元夫がしたいと言えば、その辺の道端でも
受け入れなくてはなりませんでした。

元夫は、基本的には優しいです。
けれど、その行為に対する欲望を
抑えることができない人でした。
なぜ拒絶しないのか、なぜ逃げないのか、
と思う人が大半でしょうが、
嫌だ、逃げたい、と思っても、
体が固まってしまって、無理でした。
ずっと、胸の中に重たい石があるかのような、
愛想笑いと、無になることしかできませんでした。

そのうち元夫は、私のアパートに
転がり込んできました。
もう、逃げ出せない。
私はこの男にずっと「モノ」扱いされながら
生きていかなくてはならないのだ、と絶望しました。
元夫は、私が親から捨てられてしまったこと、
愛されなかった子供時代を知っているので、
「この世の中でお前を思っているのは俺だけだ。
俺以外の人間は、お前を思っていないし必要としない。
俺から逃げられると思うなよ。」
と、何度も念押ししてきました。

人というのは、慣れる生き物だからか、
それとも私が心をうまく凍らせることができたからなのか、
結婚生活は17年続きました。
子供は6人産みました。
元夫の父親の介護もしました。
貧乏ではありましたが、子供たちと
「本当の家族」になれて、幸せを感じました。

元夫は、私を「18歳も年下の若い嫁」と
自慢することが好きでした。
6人も子供を作って、自分自身も「若い」と
言われることが好きでした。
なぜかわからないけれど、当時の私は
そんな元夫とうまくいっていると
思われたいと思っていました。
もうその頃には、私の精神は壊れてきて
いたのだと思います。
息をするのが苦しくて、
何度も自分を消してしまいたい衝動にかられました。

元夫は、夫婦生活を断ると
暴れたり、朝までお説教することもありました。
そのうち、娘たちの性事情を聞いてくるようになりました。
元夫は、仕事仲間とアジアで
少女を買春したいと話していました。
元夫は、女は若ければ若いほど良い、と
考えている人種でした。
まさか、と思ったけれど、元夫は
確かに娘たちに興味を持っていました。

結婚17年。
私は子供6人を連れて、逃げました。

元夫は、悪人ではありませんでした。
ドラマを観てすぐ泣くし、
人のために尽力することもあったし、
彼なりに子供たちを愛していてくれたと
思います。
けれど、私、いえ、女性に対する考え方が
間違っていたと思います。
女性は、男性の玩具ではないのです。
女性には、女性の考え方も生き方もあるのです。
それなのにまるで心がないかのように、
男性に求められることだけが女性の幸せのように
思っていたから、結婚生活は終わってしまったのです。

私は母親になったことで、どうでもいい、と
諦めることをしなくなりました。
だから「逃げ出す」ことができたのだと思います。
元夫を、今は恨んでも憎んでもいません。
どんな事情であれ、彼の考え方であれ、
彼は私に「本当の家族」を与えてくれました。
それだけは感謝しています。


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