見出し画像

【観劇】山姥(六月大歌舞伎 夜の部 初代中村萬壽 襲名披露狂言)

知人が歌舞伎を見てみたい!と言うので行ってきた。
初っ端から4時間フル観劇は賭けだなと思ったので歌舞伎座の幕間に。

観劇したのは六月大歌舞伎 夜の部の二つ目、山姥。
こちらは中村時蔵さんの初代中村萬壽襲名披露狂言でもある。
同時に時蔵さんの息子の梅枝さんが新時蔵、梅枝さんの息子の大晴(ひろはる)君が初舞台で新梅枝をそれぞれ襲名する、とてもおめでたい舞台。
三人の名前がローマ字で入った祝幕(写真)もおしゃれ。
また、ボーカロイド初音ミクと共演した歌舞伎や最近だとボートレースのCMなどいろんなところでお見かけする中村獅童さん(萬壽さんからみて従兄弟に当たる)の息子、中村陽喜くん、中村夏幹くんの初舞台でもあります。

山姥は所作物という踊りメインの作品なので話の筋が複雑でなく、ちょっと言っていることがわからなくても踊り綺麗だなと見てられるのが初心者の知人にも良いかなぁと思いセレクト。
また今回の眼目は襲名と初舞台のお祝いなのでめでたい雰囲気を味わってもらえればと。
どうやら楽しかったようでまた見たいと言っていたのでひとまず成功ですね。

舞台上で三人のお子様が一生懸命お芝居している様子はこちらもほっこり。
ちょこちょことした動きが可愛いです。
梅枝くんは特に8歳にしてお芝居のセンスが感じられました。

山に暮らす山姥を萬壽、その子怪童丸(のちの坂田金時)を梅枝、と歌舞伎ではよくある事ですが実際の祖父と孫との組み合わせ。
都で召し抱えられることになった怪童丸と山姥の別れは親子の情愛に満ちていて思わずほろり。

萬壽さんの山姥は貫禄の中に母の優しさが滲み、白菊役の時蔵さんはしっとりした美しさ。

萬太郎さん(萬壽の次男、時蔵の弟)の台詞には萬壽、時蔵、梅枝、陽喜、夏幹の名前が織り込まれ、襲名と初舞台を言祝ぐものに。
萬太郎さん、すごく良い声してますよね。

口上には萬壽さんが多く相手役を務めてきた尾上菊五郎さんらも並び、お祝いの暖かさに包まれた空間でした。


ところで。
先日の読売新聞の記事。

歌舞伎役者さんは大体屋号(成田屋、音羽屋など。萬壽さんらは萬屋)で括るので本名の姓「小川さん」で括るのは新鮮でした。
小川さん、一番多いんですね。知らなんだ。

あと歌舞伎といえば先日発表された尾上菊之助さんの八代目菊五郎襲名。

お父様の菊五郎さんはそのまま菊五郎を名乗られると言う事で菊五郎が二人に。
二人の菊五郎、正直ちょっと面白いです。

この記事が参加している募集

#舞台感想

6,004件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?