ぬいぐるみ語り(11)
この前あった文学フリマに行ってきた。そこでタヌキリス舎さんがぬいぐるみ部の会合をやっていらして、そこに「もうけん」を連れて行った。(これは本筋ではないので諸々は省略する)
その時にそこに「モリゾー」がいて、そういやうちにもいるなと思って。なので今回はモリゾーとキッコロの話。
まだ覚えている方はいらっしゃるかと思うが、モリゾーとキッコロは「愛・地球博」のマスコットキャラクターで、たしかアランジ・アロンゾデザインだったと思う。正直なところ、おじさんとしては最初はそんなに興味なかったのだけど、なんだかんだで愛・地球博に行ったこともある(確か2回)。
会期中はNHK教育テレビでモリゾーとキッコロのアニメをやってて、当時保育園児だった下の子が熱心に見ていた。
会期も終わり、テレビでは総集編のようなことをやって、最後にモリゾーとキッコロは森に帰るのだが。
「帰(い)っちゃやだあああああうわああああ」
と言って突然号泣しだしたのだ。下の子が。
僕も家人もびっくりした。そんなに好きだったんかい。生まれてからずっと仲良くしていた友達が引っ越しでいなくなるような、そんな号泣だった。
実はさらりと流してしまうつもりで、グッズもそんなに買うつもりもなかった。だけど、この光景を見てしまったので、慌ててもうその時点ではほぼ販売を終了していたグッズの中から、アニメのDVDと手のひらサイズのぬいぐるみをどうにか入手。
来た時にはなんだか反応悪かったけど、DVDは擦り切れるまで(擦り切れはしないけど)見て、ぬいぐるみは子のそばで静かに見守ってくれていた。
ぬいぐるみに対する反応はなんとなく薄かったけど、つかず離れずな感じでいた。まあ、友達に対する反応って、どことなくツンデレみたいになるよね。
キャラクターのついたTシャツも着てたんじゃなかったかな。なんだかんだ好きなキャラクターでいたんだと思う。
いつしか興味も他に移って、その後テレビでやってた(モリゾーもキッコロも出てた)外遊びの番組も見ることもなくなって、彼らからは静かに卒業していった。成長するってそういうことなんだよな。
友達ではあるけど見守りをする役目を終えた二人はセットで棚にいて、静かに暮らしている。