カニエウエストが何故凄いのか、知らないだろうから教えてやろう。
まずはじめに、生意気なタイトルですいません。笑
カニエウエストが何故凄いのか、自分自身が以前まで知らなかったから、マウンティングゴリ押しタイトルになってしまった。
海外のニュースだったり、スニーカーの話題だったりで、「カニエウエスト」という名前を聞くことがこれまでの人生で何度かあった。
個人的に、特に印象的だったのはブルーのカラコンをしてメットガラというファッションの祭典に出演していたことだ。
だが、僕自身はイマイチ彼のポピュラリティーにピンときていなかった。
「なんでこの人のスニーカーこんな高いの?」
「なんでこの人ってこんな人気なの?」
こう思ったことがある人は私だけではないと信じている。
はじめに
みんな、カニエウエストの曲どう思う?
めちゃくちゃ失礼かもしれないが、個人的には初めて聴いた時に、こう思った。
「まぁかっこいいけどなんか割とありふれた感じじゃね?」
ただ、この考えは、図書館で出会った一冊の本をきっかけに180度変わることとなった。
教養を身につければ芸術はもっと楽しめるようになる。このnoteではカニエウエストがなぜここまで評価されているのかについて少しだけ話してみる。
ヒップホップとは
本題に入る前に少しだけヒップホップというジャンルについて話しておかなければならない。
ヒップホップは1970年代にアメリカから始まった文化で、主に黒人を中心に発展してきた。
サンプリングしたビートにラップをのせる音楽=ヒップホップと思ってもらって間違いはないと思う。
ヒップホップといえば、人のことをディスったり、女性のことを侮辱したり、金持ちをアピールしたりと、マイナスイメージを持たれることも多くない。
だが、実は、ヒップホップはゲーム的な要素が大きい。
本当に思っているかどうかは別にして、うまくビートに乗せて、うまい言い回しで、心地よいフロウで「お題(人をディスったり、女性侮辱したり、金持ちアピったり)」を達成していくようなものなのだ。
全く様相は異なるが、「大喜利」に近いものと言っても間違いではないかもしれない。
そして「お題」の本質は、「いかに自分が他より優れているかをアピールしなさい」であり、「好きなビートとあんたの声を使っていっちょやってみてよ」な訳である。
ロックとヒップホップ
そしてもう一つだけ、理解しておかなければならない要素がある。
それがロックだ。
ロックは、政治行動や人種、性別、セックス、薬物使用に対する社会的態度とも結びついており、大人をふくむ主流社会の消費主義とその適応にたいする「青少年の反乱」と表現されることもある。
実は、ロックが歌うもの本質は「可哀想な僕」である。
ギターをかき鳴らし、ビートルズは「今日を嘆き昨日に戻りたがり」、ニルバーナは「薬物にまみれ」、ラッドウィンプスは「だけどそんな僕」で、マイヘアは「誰かをついに失って」しまうんだ。。
ここでヒップホップとロックが真逆のお題を与えられていることがわかったと思う。
カニエウエストの偉業
やっと本題だ。お待たせ。
カニエウエストが何を成し遂げたか、
それは「ヒップホップで可哀想な僕を歌ったこと」である。
ヒップホップが最も苦手なテーマ「孤独や疎外感」をやってのけてしまったことが凄いのである。
『808s&HeartBreak』というアルバムで、ラップもしないでオートチューンで自分の寂しさを歌い、
その後MTVの授賞式でテイラースウィフトに酔って暴言を吐き、ハワイ隠遁生活を強いられ、本格的に孤独や疎外感を味わった状態で作成した次のアルバム
『My Beautiful Dark Twisted Fantasy』が超バズった。ロックファンさえも味方につけてしまった。
以上がカニエウエストの評価の理由なのである。
彼は発明家なのだ。
まとめ
筆者は留学経験があり、リスニングには自信があるが、正直ヒップホップを聞き取るのは難しい。
英語が苦手な日本人でカニエウエスト好きな人には、本当にいいと思っているのか一人ずつこっそり耳打ちで教えて欲しい。
繰り返しになるが、芸術を楽しむには教養が不可欠だ。音楽においてもそれを同じだ。本当に実感することになった。
面白い事あったら、またここにアウトプットしていくね。