酔生夢死

京都の大学に通うしがない文学部生が毎日を生きるなかで思ったこと、感じたこと、楽しかった…

酔生夢死

京都の大学に通うしがない文学部生が毎日を生きるなかで思ったこと、感じたこと、楽しかったこと、悲しかったこと、辛かったことを虚心に書き連ねる。

最近の記事

『ケーキの切れない非行少年たち』感想

内容はともかく名前だけは聞いた事のある方が多いのではないだろうか。 著者の宮口氏が犯罪に手を染めてしまった少年と対話を重ねていくという形式のもので、認知行動療法およびそれに基づくSST (行動変容アプローチ)の限界、境界知能当事者の不可視化、公教育での援助の不徹底、と切り込める基本的な論点が多く、教員(特に公立の小中、特支)、社会福祉士(特に児童分野、役所勤めのケースワーカー)、精神保健福祉士、保育士、法務教官あたりを志す学生、あるいは現職者については是非読むべきでないかと思

    • 夏目漱石の『それから』と就活

       大学も3年に突入するとゼミが始まり、より専門的な学問の楽しさを享受することが可能となる一方で、やはり就活のことを意識せざるを得ない状況となる。インターンシップに向けてエントリーシートを提出しなければならないし所謂「ガクチカ」なるものも用意しなければならない。気が詰まるような毎日である。しかしここまで苦労してようやく内定を掴んだとしても次に待っているのは40年近くにもわたる勤労の日々である。学生というモラトリアム期間はもはや終わりを告げ、社会の歯車として機能しなければならない

    『ケーキの切れない非行少年たち』感想