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 甲状腺乳頭がんの告知をされてから、もうすぐ2年が経とうとしています。

 そんな中、異動で勤務先が変わりました。現時点では、新しい勤務先に私の病気のことを知っている人はいません。がんの告知を受け、治療をした期間に勤めていた前の職場では、同僚や上司に病気の事を伝えていました。普段私の病気のことが職場で話題になることはありませんでしたが、「自分の病気を知ってくれている人がいる」ということは、自分にとって大きな安心材料でもありました。これがいったんリセットされることになります。

 はじめは不安の方が大きかったのですが、最近は「これはこれで良かったのかもしれない」と思いはじめています。

 前の職場では、同僚も上司もとても親身になってくれる人ばかりで、「まずは体が最優先。しっかり治療してね。」と温かく見守ってくれました。本当にありがたかったです。私の病気のことを知ってくれていて、心配してくれているからこそ、術後は「もう大丈夫です!元気元気!」と、今の自分よりももっと元気に見せたい自分もいたし、「手術や治療で休んじゃったし、頑張って成果をださなくちゃ!」と、肩に力が入っていたこともあったかな、と今になって思うのです。(当時は全く気づいていませんでしたが…)

 新しい環境で働きはじめ、病気のことを知る人がいなくなり、気持ちもフラットに戻ったように思います。

 がんの告知から2年が経とうとしている今、自分ががんだったことを忘れたことはありません。でも、自分の意識の中の「がん患者である」という割合は、確実に小さくなっているように感じています。辛い時に無理は禁物だけれど、新たな環境で、気持ちの面でも一歩踏み出すいいチャンスを神様にもらったのかもしれないな、と感じました。新しい職場でもがんばるぞ!!

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