創作大賞2024 |黄金をめぐる冒険㉞
黄金を巡る冒険①
今の僕にはたくさんの仲間がいる。
案山子くん、”孤独”、短白髪の管理人。そして僕は無事に彼女を取り戻した。図書館にある全ての本を読み、未知の言語を理解して。
図書館の外で物凄い音が鳴った。建物が崩れ落ちるような瓦解音が図書館の内部に反響する。彼女はその轟音に驚き、涙を拭って顔を外に向けた。彼女の横顔が僕の目に映る。彼女の生命力に満ちた純白の横顔は、やはり綺麗だった。
「何かしら、凄い音がしたけど……」
彼女の空気を伝う音が僕の耳に届く。彼女の洗練された