ひそかに勉強している占いで父(オレ)の人生紐解いてくれと頼まれた件


父「占ってくれや」

数か月前、父は私に自分の人生が知りたいと切り出した。

私「ちゃんと勉強してないし、変なことしか言わへんで」

私は謎の関西弁で応えた。


数年前から、ホロスコープに興味をもち独学でかなり勉強していた私。
ある日、スピリチュアル好きの父は、どこからかその情報を掴み、じりじりにじりよってきたのだった――

で、めんど草と思いつつも海の魔女級の慈悲をみせるワタクシ。
西洋占術(ホロスコープ)でさくっと占えば――
グランドトラインや手塚治虫ばりの発展する運勢を持っている父。

私「」( ゚д゚)

ど、どいうことや工藤ーーーー!!!

なんせ、現在の父は控えめに言っても平凡以下の人生を送っている。とてもグラトラ(幸運と発展を暗示する三角形)を持った非凡な人間にはみえない。

なぜ父は毒親となり事業も上手くいってないのか。
勝手ながら、その後こっそり算命学で詳しく調べさせてもらった。
(陰湿?いや、前世魔女ですしおすし。我が旺盛な知識欲がZOI)


はい。
※抜粋許可済み

この界隈では異常干支や三業干支とかいうのがあって鑑定師や流派?ではあんまり気にしないそうなのだが。

・不信の業・・・丙辰
 人に裏切られたり裏切ったりするが、裏切られる度に運気が上がる
・参籠の業・・・戊辰、戊戌
 人生に不自由がないかわりに、流れに身を任せるといい暗示
・異常干支・・・戊戌
 高学歴になるほど異常性がでるが、早くに社会に出て活躍する
※他にも生日天中殺やら色々あったが省略

全部が意味深で構成されてるって……ちょっと怖い。
ここまで揃うと、気にするな、というのが無理である。
私も詳しくはないので、異常干支とかが気になる方はちゃんと調べてみてください。

ここで、算命学についてちょいと説明をする。
算命学とは。
中国で生まれた占いであり、人間学。
平たく言えば、人間の運命統計みたいなもんだろうか。
うーん、オカルトでは今の地球には宇宙人が多いらしいし、果たして算命学が何人の運命統計なのか、全人種に当てはまるかのか…という疑問は置いといて。

実は私も、2年ほど前にとある方に鑑定してもらったことがある。

その結果、自刑を持っていると判明。
※自刑・・・身内との争い
その時の鑑定師は、自刑を持っている=過去世で『私』が『現在の家族』に『嫌なことをした』、と安直な鑑定を下した。

しかし、近年の前世鑑定で『私』が『現在の家族』に『嫌なことをされた』為に縁を切る試練としてもう一度家族に選んだ、と発覚。
自分で自分に試練を課す。故に『自刑』の成立というわけだ。

真逆やんけ。鑑定料金2万返せww

うん、ちゃんと『視れない』鑑定師もおるんやなー、でもう終わらせよう。

はい、父の話に戻そう。
①ホロスコープでは、大幸運の運勢を持ち、
②算命学では、条件は厳しいものの成功者になれる暗示があり、
③現状は、毒親で生活もそれなりに困窮している、
と。
現実は非常である。

占い界隈ではよく、自分の才能に気がつかず運勢を生かせないまま過ごすという話をきく。
が、私の見解はちょっと違う。
父の現在と前世鑑定(麦農家で私を雑に扱い、比較的楽をしてた)、①~③を照らし合わせた私の見解は――

いくら強運を持って生まれても、それに似合う人間性をもともと持っていないと活用できない。
目標は高いけど練習量が見合わないがために活躍できずに散っていく。参月のライオンで修行不足が故に主人公に敗北していった将棋士たちのようだ。

父は、鍛錬の重要さを深く理解する・人としての器を広げる為に、生まれてきたのではないかと思う。
さすれば、父の人生は納得がいく。

先日、私は父に面と向かって過去にされたトラウマを罵詈雑言で叩き返してやった。
その時、父は黙ってただただ聞いていた。
最後には父からでた言葉は
「そうか。でも、どうしてオレはソコまで嫌われないといけないんだ?どうしてだ?オレなりに愛情をかけてきたんだぞ?何がいけなかったんだ?」
と、まあ……どこまでも個人主観だったのだが。

ここで大抵の人は、人間性の未熟さを批判したり存在をミュート認定したしするだろう。私も同じこと考えた。
が、ちょっと待って欲しい。
私の家族は『他人の心が理解できない人達』と初対面の占い師Uさんにもズバッと切り捨てられるほどヤバいヤツらだ。が、ちょっと待って欲しい。

私の父、私や他の家族に対してもすぐ怒鳴り散らす人だったのだ。手は出ないが、自分の意に介さない事にはすぐキレる、キレる若人よりもキレる人だったのだ。
そんな人が、家族ヒエラルキー最下位と認識している私の罵声を最後まで黙って聞き、怒鳴り返さず疑問を抱き、私に訊ね返している。
がなることなぞ一切せずに。

どうだろう、これを成長と呼ばずして。
いや、急成長と言ってもいい。
もちろん、人の痛みを理解できるようになったわけではないし、距離を置く必要がある人ではあるが。
だが、人生で態度を改めることをせず、一生怒鳴り散らす選択肢もあったはずだ。そちらの方が慣れているし、楽なはずだ。

かなり唐突に行動や態度を急転換させることができるなんて、奇跡に近い。
本来ならば、もっともっと時間をかけて人間的な成長をする予定だったのではないだろうか。

こう仮説すると、はたから見れば父は人生を失敗しているようにみえるが、内面では大きく成長(成功)していっているのだと私は思う。

ま、これを伝えたら本人の為にならないし、まだまだ視点は主観のままだ。ようやく他への視点を考えるスタートラインに向かって走り出した、といったところ。
そもそも、私が『他人の心が理解できない人達』と付き合うことは無理って気がついたんで、黙ってさっさと家を出るつもりだけども。


悲しきかな。この家に居る限り、私は自分を押し殺さねばならないらしい。
ほんと縁を切る為の家族だと痛感した一件だった。
そして、どこか達観している自分にも気がついた。

スタンドバイミ―する日は近いかもしんない。

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