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ついに修論を書きはじめる

こんにちは、りさです。
こちらユトレヒトはめっきり冷え込んできました。日中でも10℃を下回る日が続いており、わたしはすっかり冬服に衣替えしました。
これからもっと寒くなるというのにすでにダウンを着ているので、これ以上どう暖かくしたらいいかわかりません。うん?この前の冬はどうやって生き延びたんだろうか、記憶があいまいです(必死にサバイバルしていたのだろう)。

さて、タイトルにもある通り、来週からついに修論を書きはじめます。わたしのプログラムは1年間2カ月かけてクラス制のコース(7.5×10で75単位)をとったのちに修論を書きあげ、晴れて卒業という流れです。もう2カ月間2つコースをとり、短い期間で修論を仕上げるという道もあるのですが、わたしは8カ月かけて修論で残りの45単位をとることに決めました。取り組む期間が長い分修論のボリュームの多さやリサーチの深さが期待されると思うのですが、実際のところ厳格な基準(何文字以上とか)は無いみたい、というか、supervisor(担当教授)との話し合いや修論の内容次第という感じです。

修論のテーマはというと、ずばり日本のサーキュラー・エコノミー政策について。もともとのわたしの関心分野ど真ん中の分野です。同じことに興味をもっている担当教授に出会うことができたのは本当に運がよかったなあと感じます。サーキュラー・エコノミーってなんやねん、というのはまた別の機会にお話しします。

修論の準備段階に入るということは、もうコースを取らなくなるということを意味します。今まで必死にこなしてきた課題やテストともおさらば…。感慨深いものがあります。なんだかんだ、周りの人やチームメイトに支えられて生き延びてきました。たくさん独り言を言ったり、Rupaul's Drag Raceに励まされたり、般若心経を書いたり、Youtubeを見てエクササイズしまくったり、料理で気を紛らわしたり、いろんな方法でストレスと戦ってきました。今となっては笑えます。そんなこんなで、1年目のコースも堅実にパスしてきました(今学期もちゃんと合格していますように)。こう振り返ってみると、自分に「頑張ってきたわね」と言えるんじゃないかしら。

11月半ばから1カ月間かけて"Proposal"といういわば修論の草案を提出することになります。どんなものかというと、修論の骨組みと導入部分(introduction)、取り扱うテーマとセオリー、どんなアプローチでリサーチするか(methodology)が明確になっているものです。これがsupervisorとsecond readerから認可されるのが第一関門になります。

そのあとは、草案の内容に沿ってリサーチをばりばり進め、定期的に担当教授と面談し、ごりごりと論文を書き、100ページくらいのボリュームのものを7月初めにばしっと提出するという流れです(理想)。プログラムの1年目の3学期目に"Research Design"というコースを通じてこういうリサーチの組み方の基本は学んだものの、あまり内容についていけなかったのでちょっと不安です。まあ、どうにかなるだろう。

相変わらず高度な英文はすらすら出てこないし、小難しい一節を書くにはDeep L(いかした翻訳プログラム)に頼っていて、キレキレの大学院生像からは程遠いのですが、ちゃんと今まで生き延びてきました。たまには、なんでこんな幼稚園生みたいなことしか言えないんだろうか、とか、ぜんぜん気の利いたことが発言できない、とかいって落ち込んだりすることもありますが、わりと吹っ切れてきました。

片言しか話せないからといって頭脳まで言語レベルと同じわけではないのです。この主張は、わたしの頭脳レベルが大人であることを誇示したいから言っているのではありません。そういう自尊心は10年前が盛りだったのですが、今はいい大人になりました。むしろ言いたいのは、この経験をもって、同じ立場にいるひと、例えば日本語を話せる外国の人への思いやりや尊敬の念が強まったということです。あとは、卑屈になってしまうときの自分にもちゃんと言い聞かせたいことでもあります。

さて、昨日アムステルダムの気候マーチ(気候変動を抑制するためのデモンストレーション)にちょびっと参加してきました。その時見たこと、感じたことはまた次の機会にお話ししますね。


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