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語学学習にWhyは求めちゃだめ

マンホールの形はなんで四角や三角じゃなくて丸なの?

そう言った疑問を持ったことがある人はどのくらいいるのだろうか?
日常生活の中には、普段考えない当たり前のことにも実は、1つ1つ意味がある。なぜそうなのかという理由が。

日常生活において、こうしたなぜ?と問いただすことは、とても大切。なぜなら、論理的思考力を高め、考えることで成長できると私は思っている。でもこれがとても難しい。

ちなみにこのマンホールの問題はGoogleの入社試験でも問われた実際の問題だそう。


でも、こと言語学習となると少し勝手が違う。つまり、言語にはWhy?といわれても説明できないことがたくさんある。
これはこういうものだから、としか言いようがないことがたくさんある。

例えば、なんで、日本語でお箸は1膳、2膳って数えて、1本、2本って数えないの?って言うこととおなじ。←これは最近のわたしの疑問でもあります。
これを言ったら、日本人の友達に、トルコ人の日本語を話せる友達と同じこと言ってるよ、ってコイツ頭大丈夫か?みたいな感じで多分思われましたね。笑

でもここでなんで?と、ちゃんとした理由つきで説明できない。

お箸は普段から、chopsticks と常に英語でしか使ってなくて、お箸を1膳って数えなくなっていたから、何も考えずに1本って言ってしまった。そしたら、日本人の友達に1膳ねって冷静に直されました。「たしかに」とその時納得したと同時に、なんで1本じゃダメなの?という疑問が湧いてきました。日常生活を英語ベースでものごとを考えていると、こういう事がたまに起きるのは、きっと2カ国以上の言語を話す人はお分かりいただけるのではないでしょうか。

日本にいたら、当たり前だから考えないことだけど、海外に出ると、外から日本を客観的にみれるからこうしたことも気が付くのだろうか。


アイルランドのダブリンに住んでいた時に、フラットメイトのブラジル人から、日本語で数の数え方教えてと言われた時に聞かれたことがあります。

いち、に、さん、し、
いち、に、さん、よん、って数える違いはなんで?
なんで、「し」と「よん」両方あるの?と。

ここでもちゃんと理屈で説明できるだろうか。
私はできない。

言葉というのは、発音しやすく、わかりやすいものが残るわけで、そうでないものは淘汰される。
この前、この「し」と「よん」の違いをちょこっと調べたら、これも言葉の組み合わせで、読みやすい読み方を状況に合わせてしたり、聞き間違いを起こす可能性があるから、それを防ぐために2つ読み方があるらしい。

だから結局音の響きとか、流れ、繋ぎだったり感覚的なものが理由だ

だから言語にはなんで?why ? と問いても理屈では説明できないものがある。そこにきちんとした理由は存在しない。
それはそういうものだから。としか言いようがない。

英語においても、例えば、ややこしい前置詞。
コロケーションや熟語に、ここはin 使って、at じゃないの?とか、on とか、above とかたくさんあってなんで?と思うことたくさんあるかもしれない。
そういったものは最終的にはこれはこういうものなんだ!と覚えるしかない。

もちろん、in やat の本質的な意味、イメージを押さえることは大切で、ただ、英単語と日本語を並べてその言葉だけ覚えるのはだめ。根本のイメージを押さえれば、一語一句覚える必要はなく、ある程度は頭に入ってきやすいと思う。
例えば、in は「どこかの中に入ってる」っていうイメージ。
In a box だと、「1個の箱の中に」というわけで。
あとは、In January とかって使うけど、つまり、自分が1月というカレンダーの中にいるっていうイメージ。今年は2021年の中に私たちがいるから、年にもInを使ってIn 2021 って言う。ちなみに曜日や日付はonを使うのだけど、それは、自分を磁石だと思って、カレンダーの19日火曜日のところにピタッと張り付いているイメージにするとわかりやすい。on Tuesday、on 19thってなる。もしこれin使ってたら、長い間、19日の火曜日から抜けだせなくなっちゃいそう。

また、at は私の中で、「めがけるat」だと思っている。つまり aim at とかってよく使うんだけど、aim は「狙いをつける」っていう意味の動詞。だからそれと一緒に使われているから、atも狙いを定めて、その狙いを指してるイメージ。
だから時計で6時も、時計の針が6時という狙いを指してるから、at 6pm とかってat を使う。

こうやってある程度その言葉がもつイメージで覚えていけばある程度想像力で覚えることができる。ただ丸暗記しなくてもよくなる。

ただこうしたことは全てに当てはまるわけではなく、例外はたくさんある。
どっちでもいいじゃんと言うところもたくさんあるんだけど、言葉のつなぎだったり、発音の響きや言いやすさに関わってくるんだと思う。

だから、そこになぜ?と問いただしてはだめっていうこと。

言語はある程度、割り切って、この言語はこう言うものなんだと思わなくてはいけない部分が必ず出てくる。

そう言う意味でも、自分の脳に、日本語脳、英語脳、ドイツ語脳、フランス語脳と別々に分けて、この言語はこう言うモノなんだ、って思うしかない。
だからよく聞かれるけれど、なんでヨーロッパ言語は男性名詞と女性名詞があるの?って言われるけど、そういう風に疑問に思ってしまったらだめ。そう言うモノとして受け入れる必要があると思う。

冒頭のマンホールの話に戻るけど、
マンホールがなぜ丸なのかは、

「角度変えても、蓋を落とすことがないから」である。

もし四角や三角ならば、角度を変えると、開け閉めする際に穴のなかに蓋を落としてしまう危険性があるからである。

「なるほどね!」よく考えられて作られているんだなと感心してしまった。

言語の世界とは全然違う。
でも言語学習に終わりはないからこそ、毎日上を目指せて、出来るようになるとより楽しめる。出来るようになるまでは長い時間を費やす必要があるけれど、今まで聞き取れなかったことが聞けたり、去年と比べて単語量が増えたなとか、格段にワンランク上のレベルに行ったなと自分でしっかり感じられる時が来るから、それが言語学習の醍醐味だと思っている。この感覚はスケートと似ている。

今、何かしら他の外国語を勉強している人がいたら、私もフランス語+ドイツ語(ドイツ語に関しては小声で宣言します)を頑張るから、一緒に頑張りましょう!と言いたいですね。

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