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note用イラストUPしました(15)

先日、兄の手料理を久しぶりに食する機会があった。メインは鶏肉と根菜などを煮込んだポトフ風スープでローズマリーがきいているもの。他にじゃがいもを厚めにスライスしてオーブンで焼き、オリーブオイルとやはりハーブ系の塩をふったものなど、など。

煮込みスープに、じゃがいもオーブン焼きがなんとも懐かしい実家の味であった。兄に「すごいね!おふくろの味再現してるじゃない!」と嬉しくなって言ったなら、「バカヤロウ!これは俺がイタリアにいる時に覚えた料理だ」と。

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そうでしたか…。唯一、味変せずに出ていた実家メニュー。母親の味だと記憶していたものが、実は兄が帰国して母に教え、母が覚えたお料理であったのだ。

たしかに、自由奔放な母の料理はフリーダムであった。カレーにしてもある日は包丁の使用回数制限10回にでもしていそうなゴロゴロ大ぶり野菜カレー、巨大な魚が顔をのぞかせる不思議な魚介カレー、子供には辛くて食べられないグリーンカレーなどなど、その時の気分次第だったようで同じ味が再び登場することは稀な無国籍な食卓であった。

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辛くて食べられないと泣けば、「文句言わずに食べなさい!」と言われ、なんか変な味がするとこげたカレーにコメントをつければ「気にしないで食べなさい!」と言われ絶対に残すことは許されず、文句も許されないびっくり箱のような夜ご飯であった。(母の名誉のために添えるが、もちろんおいしい食事もあった!)

さて、話はそれたが、そんなわけで懐かしい!と喜んだあの味は兄の味であった…。

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