見出し画像

油断すると簡単にwant toから脱線してしまうよ

コーチングでは自分のやりたいこと=want toを特定し、それを元にゴール設定することで心のエネルギーを獲得する。

want toは自分の生き様や、倫理観や正義感を排した素直な気持ちに隠れていることが多いため、過去のエピソードを棚卸したり、徹底的に綺麗事を取り除いた先にある欲求を特定しに行く等のアプローチを取る。その上で欲求を出し惜しみしない形で、「実現したら最高!」という未来像をゴールとして設定する。

この「want to特定」と「ゴール設定」のプロセス、油断すると途中ですぐwant toから脱線してしまうという罠が潜んでいるため、細心の注意を払った方が良いよーという話を今日はしたい。

ウクレレチャレンジの場合

例えば僕は今年初め、60日でウクレレ弾き語りをマスターするというチャレンジを実施した。

この時のwant toが「ウクレレ弾き語りできるようになりたい」なのは疑う余地がないのだが、「はいwant to特定完了!次はゴール設定だ!」と気前よく進まない方が良い。この解像度のままだと容易にwant toから脱線してしまう可能性が高いのだ。まずはそんなバッドシナリオ、want toから脱線してしまう世界線をのぞいてみよう。

◆バッドシナリオ
ウクレレ弾き語りできるようになりたい!そこで現状の外のゴールは・・・300人収容できるライブハウスでライブ演奏するにしよう!うおお、震えるけど頑張るぞ!!!

〜1ヶ月後〜

300人もどうやって集めよう…ライブハウスはもう抑えちゃった…集まらなかったら何万円支払うことになるんだ…
なんか最近集客のことで頭いっぱいでウクレレの練習どころじゃなくなってきた…want toで始めたはずなのに全然楽しくない…シンドい…

圧倒的バッド。悲しい。もともとwant toだったはずのウクレレがいつの間にかストレスになってしまっている。

原因は出発地点となるwant toの解像度の荒さと、雑なゴール設定に潜んでいる。一つずつ見てみよう。

何がwant toなのか?

ウクレレ弾き語りできるようになりたいのは良しとして、一体僕はウクレレ弾き語りの何に対してwant toを抱いているのか、もう一段具体化する必要がある。

・大勢の人に聞いてもらいたいのか?
・自分で楽曲を作ってみたいのか?
・技巧的な曲を習得したいのか?
・誰かと一緒に歌ってみたいのか?

ウクレレ弾き語りをしたいと言っても、まだまだwant toアンテナの振れる先は幾重にも分岐しうる。それによってゴール設定も変わってくる。want toがどこにあるのか。それを解像度高く確信持てるまでは、ゴール設定に移るべきではない。さもないとバッドな世界線に迷い込んでしまうだろう。

want toから脱線しないゴールとは?

解像度高いwant toを特定したら、いよいよゴール設定だ。

大勢の人に聞いてもらいたければ、ライブハウスを抑えたり、ストリートライブを開催する方向に道が続く。
楽曲を作ってみたいのであれば、機材を用意したり、作曲を手伝ってくれる人を探す方向へ扉が開く。
誰かと一緒に歌ってみたいのであれば、その人へ打診するところから未来が開けてくる。

まさか「自分の大切な人に、弾き語りで想いを伝えたい」というwant toに対して「ストリートライブで不特定多数に披露する」というチグハグなゴールは当て込まない。これでは現状の外であっても、want toから脱線してしまっている。

どこにwant toがあり、そのwant toの先にあるゴールは何なのか。丁寧に進める必要がある。「ウクレレ弾き語りやりたい!→ライブ開催する!」ではwant to特定もゴール設定も雑と言わざるを得ないのだ。

そんなわけで、僕がウクレレチャレンジを実施した時のケースを紹介する。当然、当時はコーチに相談しながら丁寧にwant toを見極め、ゴールを設定していった。自分一人ではどうあがいても認知の盲点が発生し、難しいものがある。

◆実際のシナリオ
ウクレレ弾き語りできるようになりたい!さらに言えば、自分のwant toのコアは「自我を捨て、歌詞の世界観に100%没入して演奏したい」だ。なので極論言えば、人に聞いてもらえなくても良い。

まずは一番没入したい曲を決めよう。その上で、その曲を習得するのにとても無理そうな期間を「現状の外」として設定しよう。
→chnge the worldを60日で習得するというゴール設定。

ライブという形で披露するものの、自己満足を見てもらう場という裏設定でいいや。自分のやりたいことは披露することではなく曲に没入すること。そんな本気の挑戦の様子を見て、一人でもインスピレーションを与えられたら儲けもんだ。

そんな訳で、一番没入したい曲を選んだ僕は、60日間シンドさを感じつつも、ずっと楽しく練習に励めた。want toから脱線しなかったからだ。

かの宇多田ヒカルさんもこんな発言を残している。

時代や社会に向かって歌った事はない。つねに部屋でひとりヘッドホンをつけてる【誰か】に向けて歌っている。

「誰かに向けて歌う」というwant toから逸れないからこそ、結果的に時代や社会に大きな影響を与えられるという図。
活躍の幅が広がると、「時代や社会のために」というある種の綺麗事が入り込む余地はそこかしこに潜む。
その綺麗事が本音のwant toであれば問題ないが、心の底から望むものではない場合、それはhave toと呼び、モチベーションの阻害要因になってしまう。
コーチングで重要視することは本音だけ。その点、宇多田さんの発言はwant toではない綺麗事に引っ張られることなく、端的に本音が詰まっておりこの上ない美しさを感じる。

最後に

僕自身もwant toからの脱線という痛い経験を経て、want toを取りこぼさない大切さを理解した。昨年アートの勉強に熱を出し、美術検定に合格し、「次は教える側に回ろう!」とゴール更新してオンライン講座の開講に向けて準備を進めた。が、そこで一気にモチベーションを失ってしまった。
自分にとっては知識を習得することがwant toであって、資料を作ったり発信することは全然want toではなかったのだ。

どこにwant toがあり、その先にどんなゴールがあるか。このプロセスには沢山の落とし穴が潜んでいるため、コーチという伴走者に頼ることは一つの有効な手段だ。あなたのwant toは、どこにあるだろうか。

◆セッションのご相談受付中です。ご興味ある方は以下LINE公式からお問い合わせください。

◆対象者
・本音のやりたいことで人生を染めたい方
・自分らしい生き方を本気で追求したい方
・3年以上の社会人経験がある方


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?