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認定NPO法人Living in Peaceマガジン

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認定NPO法人Living in Peaceの、全noteを詰め込んだマガジンです!
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#子育て

ことばを正しく使うこと

真実であることの価値がゆらぐ昨今の国内外の政治的状況が、「ポスト・トゥルース」と語られることが増えました。 しかし21世紀に限らず、かつてのベトナム戦争にまつわる米国の政治的状況について経済学者の猪木武德は、宗教的信念の希薄な民主主義社会においてことばへの信頼が脅かされやすいと指摘しており、思わず首肯するばかりです。 ことば自体、真実を伝えるだけのものではありません。謝ったり、約束したり、あるいは美しいレトリックで魅了したり、いずれもことばの大事な側面です。 しかしなが

セーフティネットからこぼれる移民・難民の子育て世帯を支えたい!

新型コロナウイルス感染症拡大の影響が長期化するなか、従来よりさまざまな不安を抱えて日本で生活していた多くの「移民・難民の子育て世帯」が、さらなる困窮に追い込まれています。 なかには、在留資格によって公的支援が受けられない、または諸般の事情で公的支援に容易にアクセスできない世帯も少なくありません。 そんな外国籍の子育て世帯を支えるために。どうか皆様のご支援をよろしくお願いいたします。 ※本記事は、挑戦中のクラウドファンディングメインページからの転載になります。詳細確認や寄

大阪・西成区で8年――こども食堂だけでは解決できないこと

大阪市西成区。全国的に高い一人親の割合からもうかがえるように、生活に困難を抱える子育て世帯の多い地域です。  出典:西成チャイルド・ケア・センター HP そんな西成区でこども食堂「にしなり☆こども食堂」を開催されている川辺康子さん。「にしなり☆こども食堂」は2012年にスタートしてから8年間、そこに集まる子どもやその親御さんを支える居場所であり続けています。 「西成チャイルド・ケア・センター」の代表として、各地域のこども食堂をつなぐ、「こども食堂ネットワーク関西」も運営

虐待防止にも必要な視点? マンガ『コウノドリ』で「産後うつ」について考える

ドラマ化で人気を博した産科医療マンガ『コウノドリ』(鈴ノ木コウ 講談社)。毎ページ「妊産婦あるある」にひたすら共感してしまうのですが、子どもの支援を考える視点でも学びがたくさんあります。 全編は語り尽くせないので、今回の記事では、8巻「TRACK24 マタニティーブルー」について取りあげます。 ▼この子のコトがカワイイって思えないこの回は、シングルマザーによる虐待死ニュースで幕を開けます。複数の妊産婦さんのストーリーが平行して進んでいくのですが、中心になるのは産後1カ月の

精神的幸福度がほぼ最下位 日本の子どもの幸福度について、いま問うならば

例年より一足早く学校が再開し、十分に夏を満喫できなかった子どもたちは残念でならなかったでしょう。 ただでさえ限られた子ども時代を、乳児から青年までかけぬける子どもにとって、失われた「ひと夏」は二度と取り返せないものかもしれません。 8月下旬、炎天下をマスクして登下校する子どもたちを見かけるたびに、この不確実な状況だからこそ、人生を歩み始めた人々にいかに寄り添えるかが問われると感じました。 そんなおり、9月の初旬にUNICEFから『レポートカード16』という、先進国の子ど

「つながりの回復」を目指して。母子生活支援施設の退所世帯にギフトをお贈りしました!

新型コロナウイルス感染拡大の影響により、社会の様々な場所で多様な困りごとが発生しています。とくに生活困窮世帯への影響が大きいことは、テレビなどで報じられている通りです。親の負担増が虐待等、子どもへの不適切な関わりにつながりやすいことも知られています。 そこでLiving in Peaceは、そうした生活困窮世帯の経済的困難・精神的孤立を改善すべく、「母子生活支援施設を退所した世帯」を対象に、食料品や家事代行サービスなどのギフトをお贈りしました。 ◆母子生活支援施設とは?母

独身男性も里親になれる? 話題のマンガ『人の息子』を読んで

独身男性が、里親として男の子を育てる、というお話。 と、知って読み始めましたが、『人の息子』ってなんだかキツいタイトルだな、というのが読む前の感想でした。 でも、内容はとても優しくて温かみがある、というのが読んだ後の感想です。 主人公の「旭」は、元保育士の漫画家で30歳独身。 保育士だった頃、旭は「高嶺(たかね)」君という少年の面倒を見ていました。ある日、高嶺君のお母さんは高嶺君を保育園に預けたまま行方不明になってしまいます。高嶺君は置き去りにされたのです。  後日

「そんなことをしてどうするの?」子どもにとって「遊び」とは何か

昨年は「子どもの権利条約」が国連で採択されて30年の節目でした。 その第31条では「子どもの遊ぶ権利の保障」が次のように定められています。 第31条 1.締約国は、休息及び余暇についての児童の権利並びに児童がその年齢に適した遊び及びレクリエーションの活動を行い並びに文化的な生活及び芸術に自由に参加する権利を認める。 2.締約国は、児童が文化的及び芸術的な生活に十分に参加する権利を尊重しかつ促進するものとし、文化的及び芸術的な活動並びにレクリエーション及び余暇の活動のための

児童虐待 親にもケアを―家庭を安全・安心な場にするために必要なこと

緊急事態宣言のもと「ステイホーム」が推奨される中で、児童虐待の増加を懸念する声があげられています。 なぜステイホームで児童虐待の増加が懸念されているのか? 予防するためにはどのような策がとりうるのか? 米国と日本を中心に、長年のあいだ児童虐待防止や「虐待にいたってしまった親のケア」に取り組まれてきた一般社団法人MYTREE代表、森田ゆりさんにお話をうかがいました。 ◆ステイホームで児童虐待は増えるのか―森田さんはMYTREEの活動を通じて、長年のあいだ「虐待にいたって

「トラウマ インフォームド ケア」とは? コロナの時代に必要となる「心のケア」を考える

終わりの見えない自粛要請が続くなか、社会全体がトラウマティックな反応に覆われはじめています。感染者へのバッシングや、外出自粛をきっかけとした児童虐待の増加などを耳にし、心を痛めている方も少なくないでしょう。 こうした状況の生むストレスやトラウマ反応と、わたしたちはいかに向き合っていくべきなのか? 今の社会において必要となる「トラウマケア」とは? 昨年出版された書籍『トラウマインフォームドケア “問題行動”を捉えなおす援助の視点』(日本評論社)が大きく話題となっている臨床心

【活動報告】レトルト食品の無料配達を行っています!

こんにちは! 認定NPO法人Living in Peace です! Living in Peaceが運営している奈良県大和高田市の子ども食堂「りっぷキッチン永和町」では、新型コロナウイルス感染拡大に伴う休校でお困りの方に少しでもお力になれればと、テイクアウトランチやレトルト食品の配布を行っておりました。 しかし、大和高田市内で新型コロナウイルス感染者が出たことや、配布することにも感染リスクがあることから、残念ながら配布を一旦終了させていただいておりました。 その後、感染

不安という、お互いの「大切な気持ち」を認めあおう

新型コロナウィルス感染拡大に際し、尊い命を落とされた多くの方々に心より哀悼の念を送ります。また今まさに世界中のさまざまな局面で困難と闘っていらっしゃる方々に深く敬意を表します。 日々、時々刻々と流れてくるニュースが伝える世界各地の状況には、国境という仮の区分を超え、自分もまた地球に生きる一人の人間であることを、かつてないほどに強く感じさせられます。 多くの人がそうであるように、私自身も不安のただなかにあります。もちろんそれが衝動的な買い占め等につながってはいけませ

【りっぷキッチン】春休み期間の食品無料提供について(3/25-4/5) ※4/3追記

Living in Peaceが奈良県大和高田市にて運営している子ども食堂「りっぷキッチン永和町」にて、春休み期間(3/25 水 ~ 4/5 日)に食品の無料提供を行うことにいたしました! 全日予約は不要です。ぜひお気軽にお立ち寄りください! <4/3追記>春休み期間の食品提供に関しまして、りっぷキッチン永和町では当初予定していました4/4(土)の実施を見送ることにいたしました。 大和高田市においても4/1(水)に商業施設にてコロナウイルスに感染された方が確認されてい

コロナウィルスで学校(がっこう)がやすみになったので、 子どもたちとその家族(かぞく)に必要(ひつよう)なサービスをまとめました:やさしい日本語 【3/27 update】

3/27 22:30更新 3/2から日本(にほん)の政府(せいふ)は公立(こうりつ)の 小学校(しょうがっこう)と 中学校(ちゅうがっこう) 、高校(こうこう)など に、学校(がっこう)を 閉(し)めるように方針(ほうしん)を出しました。わたしたちは、学校(がっこう)がやすみになったことで、こまっている親子(おやこ)のためのサービスを集(あつ)めて、掲載(けいさい)しています。まわりで必要(ひつよう)な人(ひと)がいたら、シェアしてください。※わからないことや間違(まちが)