【西武ライオンズ 今日の見どころ】ライオンズは夏に強い説 を検証してみた
●ドーム化されてから 勝率6割を超えた8月が9度
【6日◇ライオンズ‐バファローズ17回戦(ベルーナ)17:00】
ライオンズは夏に強い。なぜならベルーナドーム特有の蒸し暑さにビジターの選手は苦戦するが、慣れているライオンズの選手は有利だから―。まことしやかに語られている説だが、はたして本当だろうか。
西武ライオンズ球場が屋根で覆われ、ドーム化された1999年以降の、シーズン勝率と8月の月間勝率を比較してみた(※球場名は1998年から「西武ドーム」に改称されたが、この年はまだ屋根がなかった)。
すると、昨年までの24シーズンのうち、8月の勝率がシーズン勝率より高かったケースは13度。ほぼ2シーズンに1度といった割合で、この数字を見る限り、特別8月に強い感じはしない。
ただ、8月の月間勝率が6割を超えたことが9度もある。2002年などは、21勝5敗と驚異的なペースで勝ち続けた。こうした数年に1度、大きく勝ち越す8月の印象によって、夏に強いライオンズのイメージができあがっていったことが推測できる。
●本拠地の試合に限ると 8月の勝率はさらに高く
さらに、8月の本拠地球場での勝率をみていくと、シーズンの勝率を上回ったことが、24シーズン中15シーズンあった。
なかには、8月の成績は12勝13敗なのに、西武ドーム(当時)に限ると7勝2敗だったこと(01年)や、10勝16敗と大きく負け越した8月だったのに、グッドウィルドーム(当時)では9勝8敗と逆に勝ち越していたこと(07年)もあった。
1999年から昨年までの24年間で、8月の本拠地ベルーナドームにおける通算勝率は.586に達している。これはシーズン全体の勝率、8月の通算勝率の上を行っているのだ。
酷暑との関係性は不明だが、少なくとも「8月のベルーナドームでのライオンズは強い」のは紛れもない事実であることを、数字が証明している。
きのう(5日)は、バファローズの山下舜平大を打ち崩せず。連勝は止まってしまったが、8月のベルーナドームは3勝1敗でスタートした。今月はあと9試合、ベルーナドームでの試合が予定されている。現在9ある借金を、今月中に完済するくらいのペースで勝ち進めば、クライマックス・シリーズ争いが、俄然現実味を帯びてくる。
きょうから夏の全国高校野球が開幕。埼玉県代表の浦和学院が、前年優勝校の仙台育英と対戦する。開始時間の関係で、蛭間拓哉は母校の結果を知らないまま、バファローズ戦にのぞむことになりそうだが、後輩たちに負けないくらい熱いプレーで、夏のベルーナドームに強いライオンズの先頭に立ってもらいたい。
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