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SM小説「路上の恋文」⑤陥落

厳しい鞭打ち

カッ、カッ、カッ

革靴の乾いた音が部屋に近づいてきた。麻美は気を失ったままで気付いていない。

次の瞬間、何の前触れもなく、麻美は再び冷や水を浴びせられたのだった。

「えっ!!!ひぃぃ!!!!うぅわああぁー!」

真っ暗な視界の中で無理やり意識を戻され、麻美は状況を理解できずに言葉にならない言葉を出した。敦司は麻袋を麻美の頭から取り除くと、本気のビンタを麻美の左頬に一発入れた。

「うるさいし、汚いですよ、麻美さん。小便漏らしてるじゃないですか。それが大人の女性のすることですか?まったく恥ずかしい人だ。一体何考えているんですか?先ほどは恋人になってもらうと言いましたが、こんなはしたない人は僕の恋人に相応しくないですね。」

敦司は麻美を見下しながら侮蔑の言葉を浴びせかけた。

「でも、僕は麻美さんのことが好きだからまだチャンスをあげますよ。僕の奴隷にしてあげます。だから、心を込めて奴隷にしてくださいって僕にお願いしてください。そうしたら解放してあげます。」

麻美の精神は弱っていた。しかし、それでも”奴隷”という言葉を聞いて無条件に応えるわけにはいかなかった。麻美は身体を震わせながらも力一杯睨み返した。

「へぇ、風邪を引いていないどころか、まだそんな元気が残ってるんですね。じゃ、痛め付けるしかないですね。慈悲深い僕の差し出した手を払いのけるんですね。あれほど僕を怒らせないようにって言ったのに!」

敦司は不敵な笑みを浮かべてこう言った。

「後悔させてやるよ。」

麻美は自らの選択が間違いだったことを悟り、これからされることに怯えた。淳司は麻美の椅子の拘束を解き、奥の壁まで連れて行った。この時、麻美に十分な体力が残っていれば反抗する余地もあったのだろうが、歩くのが精いっぱいの状態だった。壁には十字架の大きな木が埋められており、手首・二の腕・足首・膝の4か所に枷が備え付けられていた。麻美は敦司のされるがまま、Tの字に磔にされるのだった。重力は感じるものの、4か所の枷でしっかり固定されているせいで倒れることもできない状況になった。

少し離れた壁には麻縄や鞭がずらっとぶら下げられていた。敦司はその中から長い一本鞭を手に取った。2重に巻かれた鞭は1.5m以上の長さがあった。

「麻美さんを賢くするための罰だからね。」

「申し訳ありませんでした!私が間違っていました。許してください!!」

麻美は即座に懇願したが聞き入れてはもらえなかった。淳司は左手で長い鞭を添えながら右手を大きく振りかぶって、磔にされた麻美の胸を目掛けて鞭を打った。最初から手加減は無しだった。

ビシィィィッ!乾いた鞭の音が室内に響いた。

「ヒィィィィィ、痛いぃぃ!!やめてーーーぇ!!!」

麻美は泣きながら必死に懇願した。しかし、そんな麻美の願い出を無視して淳司は鞭を振るい続ける。敦司の鞭は正確に乳房と乳首を執拗に打った。

・・・4、5・・・10

冷え切った身体に与えられる鞭は経験者でも悶絶するほどの苦痛を与える。ましてや一本鞭だ。打たれ続けた麻美の胸の一部は裂傷になり、そこに水が滴ることでさらに大きな苦痛となるのだった。

・・・19、20。

「あと10発。」

21、22、23、24、25、26、27、28、29、30

麻美は痛みに耐えかねて泣きながら再度失禁してしまった。同時にやっと終わったという気持ちで全ての力が抜けてしまった。枷で固定されていなければ間違いなく頭から倒れていただろう。

敦司はうなだれた麻美の髪を引っ張り上げて顔を向けさせた。

「どう?まだ日は変わってないよ。このまま苦痛で満ちた週末を最後までやりきってみせる?そういう麻美さんも見てみたいけどね。それとも、自分が悪かったと認めて僕の奴隷になる?」

徹底的に鞭を打たれた麻美にはもう刃向かう力はなかった。肉体的・精神的にも限界に達しており、合理的な判断などできるはずがなかった。ただこの苦痛から逃れたい、もうあの苦痛は味わいたくない、その一心で泣きながらこう言った。

「あ、あなたの奴隷になります・・・何でも言うことを聞くので酷いことをしないでください。どうか、お願いします・・・」

「やっと素直になれましたね。麻美さんが悪いんですよ。聞き分けが悪くてバカだから。初めからちゃんとしてれば普通の恋人としてスタートできたのに。奴隷としてしっかり役割果たしてくださいね。」

淳司が麻美の拘束を解くと、麻美は倒れるように床に崩れ落ちるのだった。敦司はその倒れた麻美を革靴で踏みにじりながら確認を要求してきた。

「じゃ、僕の奴隷としてずっと従順にいてもらうからね。分かった?」

「はい、言われた通りにします・・・」

ついに麻美の心は完全に折れた。

屈服後の抱擁

麻美の服従を確認した敦司は嫌な顔一つせずにタオルで水と尿で湿った麻美の身体を丁寧に拭き上げるのだった。まるで土砂降りの散歩を終えた犬を玄関で拭いてやる飼主のように。そして、どこからか持ってきた軟膏を麻美の胸の裂傷に付けて手当てするのだった。麻美は悲鳴を上げながらその痛みに耐えた。ただ、これは相手を痛め付けるためではなく、傷を癒すための行為であることは麻美も理解していたので素直に身体を差し出すのだった。

次に、敦司はとても肌触りの良い大きな毛布を一枚持ってきて、この毛布を少し離れた床に敷いた。麻美はショックで独りでは歩けなくなっていたため、敦司に抱えられて毛布まで移動した。あぁ、なんて温かくて心地好いんだろう・・・これが全て夢であって欲しい・・・温かさと毛布の感触に瞬時に麻美の心が和らいだ。そして、その瞬間を見計らったかのように敦司は無抵抗な麻美を犯すのだった。不思議なことに麻美の秘部は失禁以外の理由で湿っておりすんなりと敦司を迎え入れた。麻美には考える余裕はなく、敦司の思うがままのセックスに身を委ねるしかなかった。愛撫もないままで、無言で目の焦点が留まらない麻美を見つめながら、敦司は自らの性を解放しようと麻美を機械的に犯すのだった。あまり時間はかからずに麻美の体内に熱い体液が流し込まれた。

「今日からお前は僕の奴隷だからね。明日の朝また来るから、土下座して僕を迎えるようにして。賢いお前なら分かるよね。」

そう言うと、敦司は目配せをして部屋の四隅全てに監視カメラがあることを教えた。逆らっても無駄だと伝えるために。そして、「また明日」と部屋に外から鍵をかけて姿を消した。

ようやく敦司も消え、全てが終わった・・・麻美は温かく心地好い毛布にくるまり、その感触に再度安堵して声を出して泣いた。そして、そのまま気を失ったように眠った。

<続く>

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