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サバイバルゲームは戦争ごっこか

自己紹介記事で書かせていただいた通り、私の趣味のひとつとしてサバイバルゲームがある。今回はこれをテーマに記事を書いてみたい。ちなみにトップ画像は左が私で右が長男である。

サバイバルゲームの映像を、テレビの地上波でも稀に見かけるようになった。芸能人の中にも趣味としている人も多数いるという。お笑い芸人インパルスの板倉さんはその代表格とも言える。
ここで言うサバイバルゲームは映画「バトルロワイヤル」や「ハンガー・ゲーム」みたいな本気で命を奪うような強制イベントではなくて、トイガンとかエアソフトガンと呼ばれる、おもちゃの銃でBB弾という樹脂製の弾丸を撃ち合って楽しむスポーツの事だ。

イメージが湧きづらい方はYoutubeでサバイバルゲームで検索すると、サバイバルゲームを楽しむ方々のアクションカメラで撮った動画などがわんさか出てくる。特にお勧めしたいのはゾンビマンさんと言う編集の魔術師とも言えるこの方の動画はナレーションやマップ解説、無線の内容なども解説されていて、ゲーム展開が理解しやすい。まるでビデオゲームのFPS(1人称視点のシューティングゲーム)を見ているようだ。私もGoProで動画撮影するがとてもこんな編集はできない。ただ尊敬するのみである。

ゾンビマンさんのサバイバルゲーム動画。とにかく編集が神がかっているのと、こんなにわかりやすいサバイバルゲーム動画は中々お目にかかれない。FPSゲームなんかがお好きな方は一度ご覧いただく事をおすすめする。

サバイバルゲームには違和感や嫌悪感を抱かれる人もいるかも知れない。
おもちゃとは言え、人を殺すための武器を使って、戦争ごっこをやるんでしょう?と眉をひそめるかもしれない。
この趣味をご存知無い方からすればそういう見方をされても仕方ない、と理解している人だけ、やる資格があるのだと、私は考えている。

エアソフトガンにおける法的な規制

実際にエアソフトガンは銃刀法による規制に該当する部分がある。外観が金属製であってはならない、とか発射される弾の威力は○○J(ジュール)以下であること、など。
また、ほとんどの地域の条例において18歳未満への販売、購入などは禁止されている。違う意味で大人のおもちゃなのだ。
子供でも遊べる10歳以上モデルも販売されているが、そちらは18歳以上向けモデルよりかなり威力を落とし、軽量小型化されている。

非常に腹立たたしいのは上記規制を守って大人しく楽しむ人々が大多数の中、車の中からエアソフトガンで他人に向けて弾を発射したり他人様の持ち物や飼い犬猫を撃ったりするような犯罪者がたまに出現してはメディアに取り上げられることだ。
実際、外観は各社がかなりリアル志向で実銃をモデルに製造されることが多いので、知らない方から見たらこんなに恐ろしいおもちゃは他に存在しないのではないだろうか。

持ち運びに関しても必ずケースやバッグに入れて、部分的にすら見えないように完全収納してから移動するのもマナーだ。生身で手に持ってそこらへん歩いたりしてるところを誰かに目撃されたらパニックに必至であるし、警察が飛んでくるはずだ。おもちゃとは言えモデルが銃なのだから当然なのだ。

サバイバルゲームに関するルール

サバイバルゲームはエアソフトガンを持ち出してどこでも遊んで良いのかというと、そうではない。
屋内外でサバイバルゲーム用のフィールドを提供する事業者の方々がいてくれて、料金を払って入場し、それぞれのフィールドのルールに従って楽しむことになる。
私はほぼ屋外フィールドで遊んでいるのだが、ざっと下記のようなルールがある。

・迷彩服などは必ずフィールド内の更衣室などで着用し、コンビニなどにそのまま外出することは厳禁
・エアソフトガンはゲーム前に必ずフィールドスタッフによる弾速測定器でのパワーチェックを行い、合格シールが貼られたもの以外は使用不可
・弾速は0.2g BB弾の場合0.9J以下、初速95m/s以下であること
・使用するBB弾は生分解可能なバイオBB弾のみ(微生物が分解してくれる)
・セーフティエリア以外でゴーグルを取るのは厳禁
・セーフティエリアではマガジン(弾倉)着用禁止
・セーフティエリアでは銃のトリガー(引き金)に指をかけるのは禁止

などなど。
上記はごく一例であるが、周辺住民や他人に怪我をさせないために実に様々なルールが存在する。まかり間違って眼球に弾が当たろうものなら失明してもおかしくない程度の威力はあるし、歯に当たって前歯が欠けてしまった、なんて報告も界隈のTwitterではよく目にする。
目を保護するためのゴーグルもしくはシューティンググラスはどのフィールドでも必須だが、私は歯が欠けるのも嫌なので顔の下半分を覆うフェイスシールドも装着している。

いざゲームが始まると下記のようなルールの中で遊ぶことになる。

・事前に2チームに分け、赤・黄のマーカーを両腕の見えやすい部分に装着
・敵味方を問わずBB弾が身体、銃、装備品などに直接、間接を問わず当たったら大声で「ヒット」コールをして退場(ゲームルールに依り復活できる場合もあり)
・味方を撃った場合(フレンドリーファイア)は撃った方もヒット扱いで退場
・退場時には必ずマガジンを外して空撃ちして銃内部に弾が入ってないことを確認してから退場
・ゾンビ行為(ヒットしたのに申告しないなど)は厳禁
・他人への接触、暴力、暴言は出入り禁止処分

などなど。
よく友人知人に「当たったかどうかはどうやって判定するの?」と質問を受けるがこれは完全に自己申告制になっている。
このため、よくあるトラブルとしてはゾンビ疑惑である。
どう見ても当たってるのにヒットコールしないなー?、と不審に思ったら直接指摘せずにスタッフに報告するのがルールであり、大人の楽しみ方だと思っている。ヒットコールが聞こえるまで撃ち込むというのももう1つの手ではあるが。。。
兎にも角にもゾンビ行為はサバイバルゲームプレイヤーに最も嫌われるご法度であり、自分で当たったかも!?と疑わしきは即ヒットコールを申告して退場するのが鉄の掟だ。

私は結構分厚いアーマープレートやギリースーツと呼ばれる偽装用の装備を装着してプレイすることも多いので、できる限り敏感にBB弾の弾着を感じ取るよう注意を払っている。それでも壁や樹木で跳ね返ってきた威力の無い弾がブーツに当たった場合などは非常に気付きにくい。近くにスタッフさんがいる場合は指摘してくれたりするので、その際はすぐさまこれ以上に無いくらい大声でヒットぉぉぉおおお!!!!!と叫んで銃を両手で掲げて戦闘意思が無いことを示しながら退場する。
退場口まで遠い場合は「ヒット通りまーす」と言いながら周囲に退場者アピールをしながら速やかに退場するのも大事だ。

ゲームの種類

フィールドによってゲームの種類は多くのバリエーションが存在するが、代表的なものとしては下記がある。

・殲滅戦
 文字通り敵チームを一人残らず倒したチームが勝ち

・フラッグ戦
 敵陣地にあるフラッグ奪取、あるいはブザー等を鳴らしたチームが勝ち

・攻防戦
 攻めと守りのチームに分け、攻め側は敵のフラッグ奪取を目指し、ヒットになっても自陣の特定位置まで戻れば何度でも復活可能だがセミオート(単発)のみ使用可。守りはフラッグを防衛し、ヒットしたら退場して復活なしだがフルオート(連射)OK。

・大統領戦
 各チームで代表者(大統領)を決め、頭に風船を装着。大統領は銃を持てないがシールド(当たってもヒットにならない弾除けの盾)を持てる。敵の大統領の風船を割れば勝ち。

・フルオート/セミオート戦
 フルオートは連射してもOK、セミオートは単発のみOK。上記のルールと組み合わせることが多い。フルオートのフラッグ戦など。

人それぞれに色んな楽しみ方がある

上記のように、サバイバルゲームは厳格なルールを守りつつ、他人と一緒に楽しめる紳士的なスポーツだと私は思っている。実際私がよく遊んでいるフィールドは最大100名が週末に集まり、50人 vs 50人の大規模な戦いが森林の中で展開される。セーフティエリアで同じテーブルに着いた方々はほとんどがはじめましてのご挨拶からコミュニケーションが始まる。もちろん同じフィールドに何度も通っているとそのうち顔見知りは増えていく。

今までフィールドでお会いした方や、Twitterで交流した方々でも本当に様々な楽しみ方をしていらっしゃる方々がいて、多様性を楽しませていただいている。

どんな趣味でもそうだが楽しみ方は自由であり、それに文句やケチをつけたりするのは、良い大人のやることではない。(ゾンビはダメ、ゼッタイ)
いくつかの例で行くと下記のようなバリエーションがある。

・消音したライフルを持ってカモフラージュして自然に溶け込み、息を殺して敵を狙いすますスナイパー
・2,000発ほど弾が入る大型マシンガンで弾をばら撒きながら叫びたいランボーな人
(ヒットや勝ち負けは気にしない)
・ライフル4挺持ちの重装備ウォリアー(フィールドによっては数量規制あり)
・ハンドガン1挺だけを持ち、とにかく動きが速く開幕ダッシュなアスリートプレイヤー
・仲間内で小隊を組んで無線で敵の位置情報などをやり取りしながら攻略する方々
・大日本帝国軍装備な方、軍刀装備もありだがゲーム中の抜刀は禁止
・警察特殊部隊、SWATっぽい黒尽くめ装備な方
・ジーンズにTシャツでカジュアルな装備の方
・自作の装備品を作成してプレイするDIY職人
・漫画やゲームのコスプレで楽しむ方(ハロウィンが近いと増殖)
・ヒーローのような全身装備で発光したり効果音を発する方(目立つのですぐ敵に見つかる)
・実際の軍隊などで採用された装備品で身を固める実物マニア

上記の様に、戦争を想起させないとは言わないが、サバイバルゲームはスポーツであり、大人が嗜む遊びとして多様な楽しみ方をしている人が多くいるのである。

装備についてもフィールドによって細かく可否が決められているので上記はあくまで一例。銃だけでなく手榴弾や地雷のような武器(弾はもちろんBB弾)も使用が認められている所も多い。

私の楽しみ方

私は中学生の頃にもサバイバルゲームをやっていたが、高校に入ってすぐにある事件をきっかけに引退した。これについては別記事にするつもりだ。
それから約30年の時間を経て、また数年前から趣味の一つとして遊ぶようになった。

復帰のきっかけは社内のオリエンテーリングの一環で、部署メンバーでサバイバルゲームをやったこと。とある屋内のサバイバルゲームフィールドを半日貸し切り、合計10名くらいで楽しんだ。参加した全員が「楽しい!!またやろう!!」と感想を述べたが、実際にまたやったのは私だけであった。

数十年ぶりに触れるエアソフトガンは格段に進化していた。中学の頃はフロンガス缶や圧縮した空気を貯めるタンクを背中に担いで、銃と細いゴムホースで接続して撃ち合いしていたのが、現在はバッテリーで電動が主流になっていた。ホースもなくて取り回しやすく、銃そのものも非常にリアルな外観になっている。(良し悪しはおいといて)
撃っていて気持ち良い!というのも参加者の感想であった。それなりの反動が来る銃もある。

その社内サバイバルゲームで完全に火が着いた。再燃である。
帰りの道中ではWebで現代のサバイバルゲームについての情報を調べまくった挙げ句、翌日には最寄りのミリタリーグッズショップへ車を走らせ、必要なものを買い漁った。店舗に置いてないものは、Amazonと楽天でポチりまくって買い求めた。
買い物にも同行し、傍でその様子を見ていた長男も俺もやりたい、というので長男の装備品やエアソフトガンも買って、合計20万円ほどかかった。

再デビュー当日の私の格好がこれである。

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凝り性で飽き性な性格な上に、見た目から入るタイプなので始末が悪い。
その後もゲーム中の動画を取るためにGoProを買い、カモフラージュ率を上げるためにギリースーツを買い、新しい銃を買い、命中精度を上げるためのカスタムパーツを買い、息子と連絡を取るためにトランシーバーを買い、BB弾やガスやメンテ用品などの消耗品も、、、となってトップ画像のような状態に至る。毎週通販で荷物が届いていたので、妻は呆れ顔だったが私の性格はよくわかってくれているので特にお小言は頂戴していない。
最早いくら使ったかは自分でもわからないほど、のめり込んだ。所謂である。

ただ、これも昨年からの新型コロナ騒動に始まり、現在は全く遊びに行けていない。一緒に遊んでいた長男は昨年から一人暮らしで居ないし(私は人見知りな面あり一人で行くには少しだけ勇気が必要)、10歳以上OKイベントで一度参加した次男も、「また行きたい」というが持病の事もありコロナ感染が怖い。
もちろんフィールド側もコロナ対策は一生懸命やっているようなので、もう少し状況が落ち着いたら再開しようと考えている。

今はしっかりと愛銃達の手入れをして、その時を待っているのだ。。。

結論

サバイバルゲームは紳士的に楽しめるスポーツである!!

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今回も5,000字超えの長文お読みいただき、ありがとうございました!少しでも興味が出た、面白かったと思ったらスキいただけると、大変喜びます。必ず貴方のnoteにもお邪魔させていただきます。
それでは、またお会いしましょう。

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