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デザイナーは渡り職人

押井守の「アニメーターは渡り職人みたいなもの。」の言い回しは
デザイナーにも当てはまると思います。

「アニメーターは宮大工の渡り職人みたいなもの。
プロジェクトごとに集まり、あっちで五重塔を建て、こっちで金堂を建てる…」
「押井守の世界 シネマシネマ」「ジブリ汗まみれ」より。)

プロジェクト単位で集まり、
デザインを奉納しながら次の場所へ行く。
そういう遊牧型のスタイルは、もの作りの職能集団にもともとあった特徴でした。

現代は、デザイナーといえど、特定の企業や土地に属す定住スタイルがスタンダードです。
一方で、2拠点で働いたり、オフィスを持たなかったり、場をシェアしたり、
社員なんだけど週3・副業OKだったり
その人に合わせた働き方が少しずつ選べるようになってもきています。

さて、自分の話。

今の僕のポジションは一人親方なので
フットワーク軽く
宮大工やアニメーターのような渡り職人スタイルにも憧れます。

若冲みたいに土地土地のお寺に屏風絵を描いていくみたいな仕事あったら
楽しいよな〜、と思います^^
(参考文献:日本美術応援団/ 赤瀬川原平・山下裕二 )
デザイナー行脚みたいな感じで、
「その土地のデザインを作るお礼に→宿とご飯と交通費もらう」を
プロジェクト化したら手をあげる地方の事業者や行政けっこういそう…
なんて思ったり。

過去の例でいうと、
組織的に遊牧していた職能集団って
仏師とかヒッピーとか墨子とかジプシーとかの宗教・職能集団なんですよ。
ギルド的なコミュニーンで移動した方がパレード感はあるかなと妄想。

それぞれの宗教・職能集団への眩しい憧れは

仏師で言うと「火の鳥 鳳凰編」の我王の足跡は
飢饉や疫病に対する祈りへの必死さ切実さがすごく伝わります。
運慶の金剛力士像もギャラリーフェイクやプロジェクトX
を見てくれれば分かりやすいかもです。

ヒッピーで言うと、我らが恩師「佐藤晃一」はもともとヒッピーで
就職する気が無く行った資生堂の入社試験の時にロン毛で登場。
それでも受かったものの2年で退社し、
小石川の自宅で毎日子供と遊び小石川の良寛と呼ばれる。
その自由なマインドはヒッピー的でしょう。
僕の恩師の私的な記憶なのであまり適当な例ではなかったですねw

墨子でいうと、
森秀樹さんの「墨攻」というマンガと
松岡正剛の「墨子」の解説が魅力を伝えています。

ジブシーでいうと
エミール・クストリッツァの「黒猫・白猫 」が眩しい。
ちなみに僕は、マスターキートン5巻で初めてジプシーのことを知りました。

すごい脱線したので、話戻りますが
デザイナーの遊牧コミューンとかあったら楽しそうですね。

旅をしながら作る。
土地土地でデザインを奉納しながら次の場所へ行く。
緩やかに移動しているラクダの上に乗っていた方が楽しいよな〜
を図にしてみたら本当に楽しそうでしたw
地方案件やりたい^^求む!

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