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ビフィズス菌は動脈硬化硬化を防ぐ可能性

3月も後半になりましたが、関東地方では雪が降っているようですね。くれぐれも体調管理をしっかりとなさってください。
また、大学は卒業式のシーズンでもありますね。京都は大学が多く、あちこちで花束やブーケをもった学生さんを見かけます。我が家も卒業を迎え、ほっとするのもつかの間、すぐに新社会人としての準備をしなければなりません。どんな社会人に育っていくか、楽しみにしておきましょう。

さて本日は、ビフィズス菌が動脈硬化を防ぐ可能性についての報告をご紹介いたします。

▶論文概要
腸内代謝物である血漿中のトリメチルアミン-N-オキシド(TMAO)が過剰になると、動脈硬化の進展が促進される。
そのため、血漿中のTMAO産生を抑制する効果的な対策は、動脈硬化の予防に貢献できる可能性がある
プロバイオティクス補給がコリン飼育マウスの血漿中TMAOに及ぼす影響を調べるため、Bifidobacterium breve 8株およびBifidobacterium longum 8株をマウスに6週間胃内投与した。B. breve Bb4およびB. longum BL1およびBL7は、血漿中TMAOおよび血漿中・食道中トリメチルアミン濃度を有意に低下させた。
ビフィドバクテリウム株による腸内細菌叢のリモデリングは、コリン処理による生理機能の障害をさらに緩和するものであった。
したがって、これらのビフィドバクテリウム株はTMAO関連疾患の緩和のための治療的可能性を持っている可能性がある
(システムの関係上、学名はイタリック体になっていないこと、ご容赦ください)

▶論文情報
Bifidobacterium breve and Bifidobacterium longum Attenuate Choline-Induced Plasma Trimethylamine N-Oxide Production by Modulating Gut Microbiota in Mice
(中国)
Nutrients 2022, 14(6), 1222 
発行日:2022年3月14日

前回は、卵の摂取は心血管疾患のリスクを増加させない、という報告を紹介しました。

これは卵に含まれているコリン(ホスファチジルコリン)は動脈硬化などの心血管疾患の原因の一つであるTMAOという物質にはならない、という内容でした。
今回は、ビフィズス菌がこのTMAOの産生を抑え、血中濃度を抑えることができる、といううれしい報告です。
ただ、まだ動物での結果であり、どのビフィズス菌でも効果があるかどうかはわかっていませんので、今後の研究に期待したいと思います。
とはいうものの、ビフィズス菌を摂取することで、腸内環境が改善され、悪玉物質のTMAOができにくくなるというのは頼もしい情報です。

昨年4月のアメリカからの報告では、赤身肉をたくさん食べる人ほど、腸内細菌叢が乱れ、この悪玉物質TMAOが生成される量が増え、その結果、心血管疾患が増える、という報告をしており、この結果を踏まえると、ビフィズス菌による働きは非常に期待できると思います。
Interplay between diet and gut microbiome, and circulating concentrations of trimethylamine N-oxide: findings from a longitudinal cohort of US men

赤身肉をたくさん食べるとタンパク質の摂りすぎ、ということだけではなく、腸内での悪玉物質の産生による影響という視点も持っていただき、なにかに偏るような食生活は避けるようにしてください。

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