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歯周病状態の悪化はCOVID-19患者の死亡率を高める可能性がある

3月になりました。そろそろ高校も卒業式ですね。ここ数日、一気に気温も上がって春の兆しが感じられます。
その分、花粉もどっと飛び出しているようで、すかさず花粉症の薬を買いに走りました。
ワクチンも3回目の摂取が始まり、摂取券が私のところにも届きました。

世界中で混乱が生じていますが、一日も早い収束を祈っております。

さて本日は、歯周病と新型コロナウイルスとの関係を調べた報告を紹介いたします。

▶論文概要
78名の患者から、RT-PCRによりCOVID-19状態を確認後、データを収集した。
歯肉退縮、プロービングデプス、臨床的付着力喪失、プロービング時出血などの包括的歯周臨床検査を行い、歯周健康(n=27)、歯肉炎(n=21)または歯周炎(n=30)に分類された。
歯周炎がある人はない人に比べてCOVID-19による死亡が有意に多かった。歯周炎はCOVID-19関連の転帰に関連するだけでなくCOVID-19患者の死亡率を高める可能性が示唆された。
重度の歯周炎を有する患者は、健康な歯肉を有するCOVID-19陽性患者と比較して入院や人工呼吸を必要とする確率、COVID-19肺炎の発症、SARS-CoV-2感染後の死亡率がはるかに高い。

▶論文情報
Compromised periodontal status could increase mortality for patients with COVID-19
(インド)
Lancet Infect Dis. 2022 Mar;22(3):314.
発行日:2022年2月28日

LANCET Infectious Diseases(インパクトファクター21)から発表された報告です。
歯周病かどうかだけで重症率だけでなく死亡率に差がある、という結果です。
これまで歯周病は様々な疾患の原因になっている可能性があることをお伝えしてきていますが、今回の新型コロナについても、歯周病が重症度、死亡率にまで影響を及ぼしているということですので、日ごろからのオーラルケアが非常に重要であることは間違いないようです。

昨年発表された論文では、歯周炎の重症度が高いと、人工呼吸を必要とする確率が7.45、入院する確率が36.52死亡する確率が14.58、COVID-19関連肺炎の確率が4.42となり、今回の結果を裏付けるように、リスクが相当高くなっています。
Clinical Oral Investigations volume 26, pages1361–1374 (2022)

先ほど書いたように、歯周病は様々な疾患と関連しており、肥満、糖尿病などのメタボリックシンドロームとも密接に関連していますので、歯周病だけではなく、これらの疾患も併発しており、更にリスクが高くなっているのかもしれません。
いずれにしても、歯周病は様々な疾患の入り口ですので、常日頃からのオーラルケアがそのまま予防医療につながると言ってもよいと思います。
歯が痛くならないと歯医者さんにはいかない、という人は多いと思いますが、この機会にぜひ歯医者さんに行って、チェックをしてみてください。

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